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忠「………村上くんがおらんようなったからとかちゃうねんで?なんか……急に言いたなったゆうか……」


A「………うん」


忠「Aがな?俺のこと、幼なじみ以上には見てへんねやろなゆうのもわかってんねん。けど、なんか……元気なって欲しいなって」


…………え


A「あたしに?」


あたし、元気なかった?


忠「おん。こんなんでAが元気なるかどうかもわからんけど………A、最近ほんま笑てへんからさ」


A「…………」


忠「……ごめんな。俺、アホやから、こんな方法しか思いつけへんかってん」






笑ってるつもりだった


笑えてると思ってた


平気なフリ、できてると思ってたのに





忠「村上くんおらんようなったから、俺にしとき、とかそんなんとちゃうねん。俺もマルちゃんも、Aが傷ついてんの見んの嫌やから」


A「たつ……」


忠「俺の今の勇気に免じてさ、ちょっとずつでええから、また、元気出してくれへん?」





………無言で、一生懸命頷く


たつの優しさに感謝しきりだ





傷ついてないわけがない


でも、その傷に今、たつにしかできない方法で手当てしてくれた


嬉しいのと同時に、申し訳ない気持ちでいっぱいになった






忠「………申し訳ないとか思てんねやろ。それは、ちゃうからな?」


…………なんでわかるんだ…


忠「顔見たわかるっちゅうねん」(笑)


だから、なんでわかるんだろ


忠「何年見てきた思てんねんな」





隆ちゃんは、あたしの匂いがわかるって言ってた


たつは、あたしの顔見たら何でもわかっちゃうらしい





…………あたしが一番何もわかってなかったんだな





忠「なんか、ゆうたらスッキリしたわぁ。寒なってきたし、帰ろか」


たつはそう言って立ち上がって、コーヒーを飲み干した


A「あ、待って。あたしココア全部飲んでない…」


忠「俺飲んだろか?間接キスやけど、いい?」(笑)


A「………もお!」(笑)


そう言って、たつを叩くふりをしたのに


たつは、あたしの後ろの方を見つめたまま、動かなくなっていた


ほんとに叩いちゃうかと思った時、たつが驚いた様子で






忠「…………村上くん…!」





びっくりして振り向いて、たつが見つめてたその方向に見えたのは




A「………………」









猫を抱いて歩いてる村上先生が







こっちに気づいて、立ち止まったところだった

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作者名:C.O. | 作成日時:2018年6月13日 12時

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