×××6 俺は「G-DORAGON！」 ページ6
Aは俺の事、舐めるように見てたと思ったら、今は窓の方向いて全然こっち見ねぇしーなんか
やけにおとなしくなった。
「あ、熱いなっ」
なんて言ってわざとらしく手でパタパタと仰ぎ出した…
………
さっきからチラチラ、ミラー越しに俺のこと見てんの気付かれてないとでも思ってんのか？
ジーー
ミラー越しにわざと目を合わせると、わっ、、と口をあんぐりさせてから俯いた…
期待していた以上のリアクションに俺は笑いを堪えるのに必死だった。笑
＿＿＿ ＿
『こっから歩いて。』
「あ、うん。」
路肩に停めてバザードランプを着ける。
Aのマンションは角曲がったすぐのとこ。前まで行くのは危険すぎる。パパラッチとか？あとサセンとかーマジであいつらは危ないから。
…
返事はしたものの降りようとしないA…
聞き返すと チラッと俺の顔見て俯いた…
『なに？』
「ジヨンちゃん… 誕生日、なにするん？」
『んー今年はソウルコン控えてるから事務所こもってるかも。ってか、おまえソウルコン来るん？』
「行くよ！行くに決まってるやん！」
あっそう。それからAは「めっちゃ色々準備してるから！」なんて、ちょい興奮気味で語り出して…
＿＿＿ ＿
「ジヨンちゃんバイバイ。」
Aの影が小さくなっていくのをバックミラーでみていたはずの俺が、白い封筒を手に取りAを追いかけていた…
『いねぇー』
…
ねー…あれ？似てない？
GD⁉ ビッベンじゃん！
あー ヤバッ…
声の方に視線を向けると女子高生2人組がこっちを見てる…
サングラスをかける俺は
「G-DORAGON‼」
＿＿＿＿ ＿
”G-DORAGONの1ファンやから！
ちゃんと自力でチケット取って行く”
Aが何年か前に言った言葉
だから 今年もこのチケットは
きっと意味ねぇーんだろうな。
”ジヨンちゃん好き”
Aが好きなのは あの頃のまんまの俺…
ずっと、おとなりのジヨンちゃん。
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作者名：林檎 | 作成日時：2016年8月7日 1時
