四十二話 ページ2
「 ……ど、どっちがって。……私は別に君達の事
好意的には み、見てませんよ……!
ただ、不良だなぁって事しか…… 」
「 嘘 」
私は竜胆くんの話を逸らそうと頬を掻き始める
だが、竜胆くんの瞳は鋭くなり、凝視されては肩を揺らしてしまう。
「 12月25日、アンタは兄貴と一緒に
六本木けやき坂通りを歩いていたのを見た 」
「 え、………み、見てたんですか? 」
「 兄貴、中々帰って来ねぇから
1人で探し回ってた時に2人を見かけた 」
あの時、私は蘭くんとのやり取りを遠くから竜胆くんは見ていた様だ
……なら、キスしていた、……ところも?
「 此処はお姉さんが俺を助けてくれた場所。
ここだから、俺はアンタに何でも言える。
……答えろよお姉さん。俺と兄貴、
どっちが好きなのか 」
真っ直ぐな視線から滲み出る悲しそうな思い
"どっちが好き"そんな究極過ぎる質問に私は眉を下げ
「 ……ッ"、
どっちかなんて選べる訳ないじゃないですか。
そもそもッ、どうしたんですか竜胆くんッ!
君らしくないッ、何で急にそんな事ッ…… 」
私は彼の質問を拒否した
いきなり交番から連れ出し、訳ありな表情をする
そんなの逆に私が質問したいくらいだ
息を整えながら彼の返答を待ってると、一瞬風が止んだ。
それと同時に竜胆くんは視線を下げる
「 ─────俺じゃ、駄目なのかよ 」
小さく聴こえた言葉に私は目を見開いた。
「 俺も兄貴みたくこうやって強引にさ 」
竜胆くんは私に近寄り冷えた指が私の頬を撫でる
指の動き方が蘭くんにされた時のと同じで
無意識に目を細め反応してしまう
「 竜胆くん、やめッ 」
彼の袖を掴み、眉を寄せては1歩後退する
それを阻止する様に竜胆くんは腰に腕を回し、片方の手を顎に当てた
風によって揺れる彼の髪の毛
徐々に近寄る竜胆くんに逃げ出そうにも逃げられず、咄嗟に目を瞑る
「 ……………… 」
彼の吐息が唇に当たる
その熱が頬にかかり、火照りを増し始めた
「 ──────……………やめだ、やめ 」
顎に当てられた指の感触が無くなり、目の前の彼はそう呟いた
「 ッ………、……え? 」
目を開けると、頭を掻き眉を下げる竜胆くん
……え、どういう、意味ですか?
499人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水誓 凪鴉@熟慮の精神(プロフ) - あぅぅぅぅ...続きとっても気になります...楽しみにしていますね、無理のない範囲で頑張って下さいッッ...!(なんか上からっぽくて申し訳ない...) (2021年8月22日 1時) (レス) id: 5d0d0234c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:音楼ぽた子 | 作成日時:2021年8月18日 14時