二兎追うものは一兎も得ず【 灰谷兄弟 】

〃 ページ3

　
　
　
「 アンタ、警察官？ 」




気怠けな声色に肩を揺らし、恐る恐る背後に目線を送る




背後目の前には170cm程の長身が2人




金髪の綺麗な髪の毛




三つ編みの青年と頭上で髪を結っている丸眼鏡の青年




三つ編みの方は返り血か、血痕が飛び散っていた




「 なぁ、質問に答えろよ



　……………ぶっころされてぇのか？ 」




目がガチの三つ編み青年が私に顔を近寄らせる




「 ……き、君達今何時だと思ってるの！！？


　見た感じ、まだ中学生だよね？

　
　しかもこんな事して……！！


　親御さんに連絡するかr………ッい"！ 」




「 竜胆〜〜コイツぶっころされてぇらしいよ 」



「 へぇ、死にたがり屋の警官かよ 」




いきなり胸ぐらを掴まれ、痛みに耐えられず声を出してしまう



何これ、どういう状況！？




中学生くらいの青年に胸ぐらを掴まれる18の警官




恐いって、恐すぎるってば……！！




「 兄ちゃん 」




「 分かってるッつーの。


　1発、コイツ殴らせろよ竜胆 」




胸ぐらを掴む力が強まり、私に拳を向けてきた




喉が鳴り、何も言葉が出てこないっ




殴られる。中学生に、血痕だらけのこの子に。




私は思わず目を強く瞑り顎を引いた




全身の震えが止まらない




パンチとか、絶対痛いに決まってる




「 …………… 」




ち、沈黙が何よりも恐ろしい




早く、終わってくれ……！！



「 ……… 」




ふと私の頬に手が当たり、身を縮こませた時




ひょい、と"何か"が取られる感触があった。

〃→←〃

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す