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彩side
次の日の放課後、私はまた体育館裏で川崎くんを待っていた。
あぁ。緊張するなぁ...。
ドキドキしながら、昨日の小塚くんの言葉を思い出して覚悟を決める。
私の思っていることを、川崎くんに正直に伝えなきゃ...。
ふぅ。っと大きく息を吐いていると、ジャリっと足音が聞こえた。
見ると、川崎くんがこちらに歩み寄ってきていた。
「...やあ、立花さん。返事、考えてきてくれた？」
川崎くんが明るく微笑みかけてくれる。
でも、その声は、少し震えていた。
それを見て、私はとてもじゃないけれど、友達でいて欲しい。なんて言えないと思った。
苦い思いをしながら、私はゆっくりと川崎くんの方に向き直る。
「...私ね、川崎くんのことが好きだよ。でも、それは、恋愛感情では、ないんだ。」
一瞬、瞳を輝かせるものの、私のあとの言葉に川崎くんは俯いた。
「そっか...。」
「...川崎くんと1週間一緒にいて凄く楽しかった。本当に。川崎くんとは本の話とかで沢山話せたよね。私、あんなに本の話で盛り上がれたの、初めてだったんだ。同じ本を読んでいるのに、違う捉え方を知ることが出来たりとか、凄く共感とか出来て、嬉しかった。」
川崎くんが少し顔を上げて黙って私を見る。
一方、私は次第に視線が下がってしまう。
「それにね、川崎くんと一緒にいるととても安心出来たの。優しい気持ちになれたの。...本当に、本当に楽しかった。」
「...うん。俺も、凄く楽しかったよ。」
チラッと川崎くんを見ると川崎くんはとても哀しそうに私を見つめていた。
その視線に私は胸が苦しくなりながら、川崎くんを見つめ返す。
「...私ね、今は恋愛するつもりはないんだ。私、恋愛よりも大切なものがあるの。」
「...大切な、もの？」
不思議そうに川崎くんが私の言葉を繰り返す。
その言葉に頷きながら、私は自分の想いを伝える。
「そう。私の、生きがいなの。何がなんでも、守りたいの。...私は、器用じゃないから、恋愛も、それも、なんて出来ない。だから、私は今恋愛をするつもりは一切ないんだ。」
川崎くんの目を見て、はっきりと伝える。
そして、勢いよく頭を下げた。
「だから...ごめんなさい！私、川崎くんとお付き合いは出来ません！」
本当にごめんなさい。
心の中でもそう言いながら、じっとする。
少しすると、川崎くんの優しい声が聞こえた。
「...立花さん。顔、上げて？」
私はゆっくりと顔を上げる。
そこにはとても穏やかな顔をした川崎くんがいた。
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セダム - Kokone♪さん» はい、勿論です！私もいつか書いてみたいと思ってたんです(*´∀｀*)ありがとうございます！ (2018年10月7日 16時) (
レス) id: 0373634970 (このIDを非表示/違反報告)
Kokone♪ - もしも３を書くんでしたら、悠飛と砂原に出会いも書いてくれますでしょうか？ (2018年10月6日 11時) (レス) id: 1acdcbf3ab (このIDを非表示/違反報告)
セダム - 彩葉さん» いえ、次は、一旦他のものを書こうと考えています！最後まで読んで下さりありがとうございました！！ (2018年10月3日 18時) (レス) id: 0373634970 (このIDを非表示/違反報告)
彩葉 - 〜3〜も書かれるのですか？書かれるのならば、凄く楽しみです！ (2018年10月2日 22時) (レス) id: 808e94c518 (このIDを非表示/違反報告)
セダム - 彩葉さん» ありがとうございます！頑張ります(*^^*) (2018年9月30日 19時) (レス) id: 0373634970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セダム | 作成日時：2018年9月14日 21時
