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「喉が乾いたね……此の辺りでミルクホールの様な場所はあるかい」

「え、なに?みるくほーる?」

あれ、現代の人には伝わらないか。何と言えば伝わるか。

「ええと……そうだなあ、お茶が飲めるところかな。手軽な値段で」

「あ、カフェの事ですか?」

「カフェー?そんな処に昼間から連れていかれてもなあ」

「そんな怪しいところじゃ無いよね!?君若しかして田舎から出てきた?ていうかいくつ?」

「二十五です」

「え、二十五!?二十歳超えてたんですか?マジっすか、それは申し訳ないです。タメ口で話しちゃいました」

彼は相当驚いていた。
ためって何だろう?
僕はいよいよ腹が立ってきて彼に睨みを利かせた。

「あ……怒っていらっしゃいます?」

「そうかも。先刻から身長弄りが酷くてね」

「すいません……あの、カフェ……喫茶店奢るんで許してください」

成程喫茶店の事だったか。何だミルクホールの様な場所ね。

「いや、其処迄怒っては」

「いえ、俺こういうの後々まで引き摺っちゃうんで」

では、お言葉に甘えようではないか。
何せ無一文だし!

「では、そうしてもらおうかな。ちゃんとお金返すね」

仕事就けたらね。

「大丈夫です。貴方何か困っているでしょう。大体いきなり図書館に連れていく時点で何か不思議ですし」

「…そうだね」

「それも含めて聞きますから、ね?」

なんと心の広い少年なんだ!
良かった、この子に話しかけて。矢張り知識人はいいね!

「そういや、名前聞いていませんでしたね。名前聞いてもいいですか?」

「僕は朝倉勝敏と申します」

「朝倉さんね。俺は翔輝、山本翔輝(やまもとしょうき)です。宜しくお願いします」


そう言って彼は清々しく微笑んだ。

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設定タグ:大正ロマン , 異能バトル , 男主   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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アリてる.冷花(プロフ) - すにすなさん» コメント有難うございます!私も覚えてますよ!!本当に嬉しいです頑張ります! (4月3日 11時) (レス) id: 39e2327944 (このIDを非表示/違反報告)
すにすな(プロフ) - 昔Riruriという名前でコメしたものです。このお話ずっと大好きです。これからも楽しみにしています! (4月3日 11時) (レス) @page20 id: b675f659fc (このIDを非表示/違反報告)
アリてる.冷花(プロフ) - さくさくパンケーキさん» コメント有難うございます。本当ですか!?とても嬉しい限りです。更新頑張ります! (2022年3月10日 17時) (レス) @page7 id: 39e2327944 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくパンケーキ(プロフ) - とっっっても面白いです!占ツクの中で一番です!!更新楽しみにしてます! (2022年3月10日 16時) (レス) @page7 id: c7ea56a150 (このIDを非表示/違反報告)
アリてる.冷花(プロフ) - ひろぽにうむさん» コメント有難うございます。更新頑張ります! (2022年3月10日 16時) (レス) id: 39e2327944 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリてる.冷花 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/wuashyt8942/  
作成日時:2022年3月8日 17時

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