第七節 戦闘開始 ページ9
「唯一つだけ条件がある。八尋が花札に負けたら俺と勝負ね?」
「ええ、良いでしょう」
寧々はそれを聞いて尚プレッシャーが増す。
(私が負けても花子くんが負けても戦うのは花子くん……私、頑張らなきゃ!)
「おい待てよ!俺先刻花札知らねェって」
「まぁそう焦らず。私が解る迄教えて差し上げましょう」
そうしてAは光と寧々に花札の遣り方を一通り教えた。
「如何です。じゃあ先ずは先攻を決めちゃおうか。あ、でも如何しよ……じゃんけんで良っか。三人でじゃんけんして」
面倒臭くなったのかAは半ば投げやりに、三人にじゃんけんをさせる。
そして光、花子、寧々の順に行うことになった。
「此処と、此処を取れば……良し!此れでこいこい!」
光は如何やらコツを掴んだ様でAに勝てそうな自信を付けてゆく。
「…おや、零番、随分と弱くなった?」
花子が不信がってAに尋ねると、
「ええ、それはもう前よりも。抑々貴方とした覚えはないのだけれど」
少しばかりの怪しげな笑みを唇に乗せて言葉を返した。
「へえ、そう……」
花子は意味有り気な瞳でAを見詰めた。
「よっしゃー!先輩、花子、俺勝ちました!!」
「流石源君!!」
「お見事です!」
Aと寧々は笑顔を綻ばせ、光に向かい拍手していた。
然し花子は感慨深い目でAを捉えた。
光がこんな事を言い出した。
「俺、もう一回やりたいっす!何なら花子と先輩の分迄勝って見せます!」
「源君?」
意気揚々とする光を花子の低い声が押さえつける。
「駄目だ少年」
「何故だよ」
「其れが少年に仕向けた罠だ。零番の
Aは驚いた様に目を見開いた。
「まあ!良くお分かりになって!生前は監査官や何かだったんです?」
「そう思惑どうりにさせないよ。俺の事舐めない方が良いヨ」
「そう一筋縄では行かないと云う事か……解りました。では次は七番様、貴方ですよ」
「やるからには俺も本気出すからネ」
地獄。
この地獄からのがれるための最後の手段、これが失敗したら、あとはもう首をくくるばかりだ、という神の存在を賭けるほどの決意を以て___
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里美ちゃんかわよ
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アリてる.冷花(プロフ) - 迷い猫さん» コメントありがとうございます。嬉しいです!近頃トプ画を変える予定です。 (2021年9月29日 11時) (レス) id: 39e2327944 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫 - 絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵う(((殴ハイスミマセン…… (2021年9月26日 17時) (レス) id: 639c61a784 (このIDを非表示/違反報告)
からす - 更新してない!(;° ロ°) (2021年8月30日 18時) (レス) id: b1895113ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリてる.冷花 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/wuashyt8942
作成日時:2020年8月21日 23時