【wt】占い師始めます。 (ページ3)

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第2話ページ3

「ねえきりや〜〜〜ん怪我したぁ〜〜〜、きんときにさ〜〜！」

変に間延びするその声の主は次第に近づいてきて、ひょっこりと隣から顔を出す。医者風の彼はやれやれといった風に肩を竦める。

「ぇ……えっ？ええっ！！誰！！！！！」

段々と大きくなる声に耳がキーンとする。
声の主はもしかしてきりやん……連れ込み……！？と騒ぎ医者風の彼にこれまた大声で否定される。

「も、もう大丈夫です、、帰りますね、」

布団から出ようと右手を動かした瞬間に例の電流が私の全身に走る。下唇を噛み締めて声は抑えたが、今回は前のと比べてかなり痛かった。この傷は治るのだろうか。それとも一生共にしていかないといけないのか。
後者だとしたら、たぶん、いや絶対に今まで通りの生活を送ることは不可能だろうなぁ。

「あ、もしかして君、シャーくんが言ってた子？？怪我してるの〜？？」

痛みに悶絶し数秒間行動が停止したとき、あとから来た人＿＿大柄で赤い服をオーバーに着ている＿＿は私を一瞥したあと右手をがっしりと掴む。

「ｯｯ！？！い"た"ぃ"っｯ！！！」

今までの痛みを遥かに凌駕する激痛が体に走る。

痛い、痛すぎる。早くはなして。

冷や汗が自分の額から頬を伝い、顎から落ちる。ぽたぽたと落ちるそれは、白い掛け布団に丸いシミを作っていく。

「あ〜〜、指の神経やってる感じだね〜ごめんごめん」

赤い彼はパッと私の手を離すとごめんごめんと軽く謝ったあと、そんなに痛かった〜？なんてこっちの気も知らずに笑う。そうだ僕も怪我したんだったと、医者風の彼に話を振る。

もう1回気絶するところだった。