12話 ページ13
smi｢これが私とお兄ちゃんの昔の話です。でも、まさかお兄ちゃんが藤原家の使用人になっているなんて…」
『スマイルにそんな過去が…』
smi｢…次は私の過去、今の話をします。」
施設の人｢すみれちゃーん、ちょっと来てくれる？」
smi｢どうしたの？」
smi｢実はすみれちゃんの事を引き取りたいって人がいてね…どうかしら…？」
10歳になった私に、こういう話が持ち込まれた。当時の私は、''家族''と言うものに憧れていて、お兄ちゃんがいなくなった今、別にいっかと思い、話に乗った
それが間違いだったのかもしれない
引き取られたのは、桃沢美桜子さんと桃沢春緒さんという夫婦だった。子供がなかなかできなく困っていたから、私を引き取ったそう。
最初の頃は、テストでいい点をとったら褒められて、よく学校での事を話していた。
それが崩れたのは、12歳のときだった。
なんと夫婦に子供が出来た。
義理の妹、姫莉が産まれてからは私に全く構ってくれず、話す機会は減ってしまった。
それだけなら良かったのだけど、ある日
美桜子｢すみれ、あなたテスト何点だったの？」
smi｢76点…」
パンッ！
何が起きたのかわからなかった。
美桜子｢そんな点数姫莉に悪影響だわ。もし次そんな点数撮ってきたら追い出すから。」
smi｢…はい」
そこから猛勉強して、そのあとは割といい点をとってきた。
中学
美桜子｢はぁ？トマトが苦手？姫莉が好きなんだから、我慢してよね？それに好き嫌いしたら姫莉に悪影響だわ。」
高校
美桜子｢こんな遅くまでどこ行ってたの？遅く帰ってきたら姫莉に悪影響だわ！今度から5時までに帰ってきなさい。あと、GPSつけるから、どこに行ってもわかるからね？」
smi｢だから、藤原家に行ったらそれがばれて…」
『すみれ、やっぱりあなたは藤原家に来なさい。そんな家を出なさい！』
smi｢でも…」
『だって悲しすぎるじゃない…ずっと大変だったわね…もうやめていいんですわよ…』
smi｢A様…ありがとうございますっ…！」
『それに10年後にスマイルに会う約束したんですわよね？だったら早く来なさい！なかむ、車の準備を」
na｢了解です！」
これで、後は2人が会えば、とりあえず一件落着ですわ！
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作者名：葉月陽葵 | 作成日時：2021年9月23日 0時
