SS 2nd -YF/YKK/MT- (ページ16)

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プレゼント (MT) ページ16

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今年もあいつの誕生日は賑やかで…
みんなに祝われてるそのヤニ下がった顔に今年もイラっとした

もう毎年恒例になってるんだからいい加減イライラしたくないんだけど
やっぱりオレ以外に嬉しそうにニコニコ笑い掛けてるの見ると心中穏やかではいられない
心狭いなぁとか思ったりもするけど
これがオレだから仕方ない

出演者だけじゃなくスタッフさん達からもたくさん祝福の言葉を掛けてもらってて

ーうん、みんなに祝福されるのは悪いことじゃない

確かこれ去年も自分に言い聞かせた言葉だわ

終演後いつまでたっても楽屋に辿り着けないあいつを放置してさっさと自分に充てがわれた楽屋に戻ってポイポイって衣装を脱いで私服に着替える。

「早く戻ってこいよ…バカとしや…」

「愛想振りまいてんじゃねぇよ…バーカバーカ…」

「帰っちゃうぞ…バーカ」

ーガチャッ！

「裕太くん！お待たせ！」

「別に待ってないし」

服を着替え終えてクルッと背中を向けるとフワッと何かに包まれる。

「お祝いしてくれないの？」

肩に顎乗せんなよ…

「あちぃからベタベタすんなよ」

「すぐ着替えるから！待ってて！」

は？なんで待ってなきゃいけないんだよ

「10秒で支度しろ」

「ちょっ！無理だって！」

「いいからさっさと支度しろよ」

そう言って自分に巻きついていた腕から抜け出して楽屋の片隅にあるソファーにどっかり座り込む。

「はぁはぁはぁ…お待たせ！裕太くん！」

お前、本番中より汗かいてんじゃね？

「………」

ちらっと大汗かいてるあいつを一瞥してポイッと小さな箱を投げつける。

「うわっ！なにっ？」

「……おめでと」

「ありがとう！！！」

「無くすなよ？ソレ。無くしたら処刑だかんな」

「え……なにくれたの？」

ごそごそと箱を開けているあいつをシカトして楽屋を出る

「うわぁーーーーーー」

バカ、外まで聞こえてるっつーの

「ねぇ、これって」

「見りゃわかんだろ？」

「う、うん。これ使っていいの？」

「いらないなら返せ」

「やだ！これでいつでも裕太くん家で待ってられる！」

オレがあいつにやったプレゼントは鍵付きのキーケース

絶対落とすなよ！

それはとてもとても重いプレゼント

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としくんはぴば！！

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