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ベランダの方向くと、目が合って、煙草咥えたままひらひらって手振ってくれるし。
もう、何をしていても顔がいい。
ぼうっと眺めていたらインターフォンが鳴って、肩が跳ねた。
それ見て外で爆笑してる先生。
「来た?」
「多分?早くないですか?」
「あー、確かに」
先生がインターフォン確認して、うわ!ってでかい声上げてる。
「今、むり!」
『なんで〜?彼女と別れたんでしょ?もう新しい彼女?』
「いや、なんで俺ん家?」
『なべん家が学校から一番近いじゃん』
「だから、今日は無理だって」
『何?何隠してんの?親友の俺に言ってみ?』
「今は、言えない」
『…とりあえず上げてくんね?通報されそう』
「玄関までな」
よく知った声がスピーカー越しに聞こえていた。
「ごめん、ちょっと部屋に居て」
「深澤先生?」
「ん、すぐ帰す」
言ってるうちに部屋のインターフォンも鳴って。
玄関から深澤先生の声がクリアに聞こえた。
「女の子来てんじゃん」
「うっさい、まじで。はよ帰れって」
「俺明日休みだからさあ、酒飲みたいんだよね。今日も仕事だったし、超えらいじゃん?」
「帰ってから飲めよ。他は?照とか」
「照明日もサッカー部の練習あんだって」
「涼太」
「彼女来てる」
「佐久間」
「アニメに忙しいって」
「阿部」
「勉強会」
「…無理」
「いーれーてー!邪魔しないから!」
「いや、お前がもう居る時点で邪魔」
どうやら苦戦してるようだ。
それなら私が帰ります、って言いたいけど、出ていく訳にはいかないし。
どうすれば…とこっそり玄関に続く扉の前で話を聞いていた。
「ちょ、ふっか、まじで待てって」
「まあまあ、挨拶くらいはいいじゃん」
「まじで、むり、」
先生が何か言い終わる前に開かれた扉。
対面して、思わずお互いに固まってしまった。
「え、Aちゃん?」
「こ、んばんは、深澤先生」
「こんばんは。え?どうなってんの?なんでなべ…渡辺先生の家にいんの。保護された系?」
「ふっかまじで黙れ。記憶を消して帰れ」
「…説明してくれる?」
入ってきた瞬間は普通の、なんて言うんだろう、友達みたいな顔して入ってきたのに、瞬時に先生の顔になった深澤先生。
静まり返る部屋に間抜けなインターフォンの音が鳴り響いた。
「ごめん、A受け取ってきて」
「あ、はい」
とりあえず応答して、配達されたご飯を受け取った。
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さきち(プロフ) - ありがとうございます!早速見ます!! (2021年6月19日 17時) (レス) id: 7219e6f0e9 (このIDを非表示/違反報告)
すぽんじ。(プロフ) - さきちさん» わざわざありがとうございます(;_;)続編と呼べるほどのあれではないですが、公開しましたのでお時間ある時にでも遊びにいらして下さい(´v`) (2021年6月19日 17時) (レス) id: 6bb89fce50 (このIDを非表示/違反報告)
さきち(プロフ) - そしたら、作者登録させて頂きます! (2021年6月18日 23時) (レス) id: 7219e6f0e9 (このIDを非表示/違反報告)
すぽんじ。(プロフ) - さきちさん» そこまで言っていただけて嬉しいです(;_;)作者登録をしていただければ、通知が行くとは思うのですが、面倒でしたらここのレスで公開しました!と私からお伝えさせていただきますよ(・u・)! (2021年6月18日 12時) (レス) id: 6bb89fce50 (このIDを非表示/違反報告)
さきち(プロフ) - 続編承知しました!続編を早く知れるにはどのようにしておけばよろしいですか? (2021年6月18日 12時) (レス) id: 7219e6f0e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すぽんじ。 | 作成日時:2021年6月17日 20時