【MHA】覚えてる？� 敘�豪】 ページ17
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とある日の休み時間。次の授業までの僅かな時間でもＡ組のみんなは賑やかくて声が絶える事がない。中学まではそんな空間が煩わしいと思っていた時もあったが、ここにいるみんなは自分と同じ夢を追いかける人達という事がわかっているからか、不思議とこの時間が好きになった。
私の隣の爆豪は、不良みたいな容姿にも関わらず意外に真面目である。既に次の授業の教科書が机に出されており、机に肘を付きぼんやりと外を眺めていた。いつも連んでいる切島と上鳴は瀬呂の机で何かの話で盛り上がっていた。1人ぼんやりしている彼を見て珍しいな、とこちらもぼんやり思った。といっても本当は何か考えている事があるのかもしれないが。
「外になんかあんの爆豪？」
「うっせぇ図太女」
「おーい女の子に暴言吐いちゃいけないんだぞー、可哀想だろー私が」
「テメェはそんなタチじゃねぇだろ」
入学当初から切島や上鳴と一緒にこの男に構う(という名のちょっかい)私に付けられたあだ名は「図太女」。自分以外をモブと称していたこの男は、人の名前を覚える気があるのか。高校3年間このあだ名で通されるのだろうか。
「爆豪さ、誰の名前なら覚えてるの？」
「いきなりなんだ」
「いや、気になってさ。緑谷は幼なじみって聞いてたからわかるのは当然だけど、それ以外の人の名前呼んでるとこあんま見た事ないなって思って」
自分が覚えている範囲で思い返してみる。パッと思い出せて体育祭で轟と切島の名前を呼んでいたくらいだ。それ以外は…モニターに映ったのを読んだだけではあるがお茶子の事も呼んでいた。
「んなモン聞いてどうすんだ」
「どうするもないけど…私の名前覚えてるのかなって」
「うぜぇ」
「えー、理不尽」
「話しかけんな」
そう言ってまた視線を外に向ける。やっぱ覚えてないのか…クラスの女子の中では結構話す方だと思っていたから少しショックだ。
「爆豪勝己とあろう者が1クラスメイトの名前もわかんないの？」
「あぁ？嘗めとんのかわかるわ！！」
「じゃあ私の名前は？」
「ケッ！」
覚えられてなかったショックとちょっぴりの寂しさを隠す為に子どもみたいなちょっかいを出す。こんな事ばっかしてるから名前を覚えてもらえないんだ。彼の事だ、こんな事してくる奴よりヒーローを目指す者として尊敬出来る一面がある人の方が覚えているんだろう。そう考えたら無性に自分が弱く惨めに思えてきた。
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渡邊(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます！対応させていただきました。 (2018年3月20日 22時) (
レス) id: 92fda3aa32 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 二次創作ならオリジナルフラグ外して下さいね (2018年3月20日 21時) (レス) id: 3317a5c9f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡邊 | 作成日時：2017年7月5日 17時
