ケンカ売られたんで潰しに行きます。【実況者】 (ページ5)

今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:9,255 hit

2 ページ5

雨那瑠唯side

「まじ！？じゃあ今日家でお願い！！」

「う、うん…」

仲良いな、あの二人。なんて思いながらちょうど返されたプリントを見直す。
‥悪くはないな。なんて思いながら。

「瑠唯、テストどうだった？」

「夜鬼こそ。点数どうだったの？」

「私は九十点台だったよ」

そう言ってほとんど丸が付いているプリントを見せてくる。
ただ単に凄いなと思う。

「私は八十台…ミスが多かったなぁ…」

なんて、譫言(うわごと)のように呟く。
それでも十分伝わっただろうけど。

「皆はどうなんでしょうね」

「あー…桜は百点らしいよ」

「おぉ、凄いね」

「だよね」

『天舞桜』こと桜は自分が頭が良いことを自覚してないらしい。
正直羨ましいと思う。私も勉強教えてもらおうかな。

「…‥ありゃ、今回駄目だったみたいだね」

そう夜鬼はある方向を見て呟く。
その方向を目で辿っていくと…あぁ、納得。

「…」

真顔‥であるがどちらかというと悲しい顔をしている一花こと『鏡一花』が居た。
喜怒哀楽の温度差が激しい彼女のことだからそんなに高くないのであろうな。

「…どうする？」

どう見ても落ち込んでいるにしか見えない彼女にどう対応して励ましてあげたら良いのか。
そう夜鬼こと『黒瀬夜鬼』は考える。

「…そっとしておいた方が良いんじゃないかな」

そうした方が彼女のためになるだろうし。そう付け足した後私は苦笑した。
「そうだね」と夜鬼も苦笑し、自分の席へと戻って行った。

夜鬼が席へと戻っても、教室内はまだざわめきは途絶えなかった。
その代わり、ふとこんなことを口にした。

「…何か面白いことでも起きないかな」

と。

NEKT→
(次の方、宜しければお願いします)