ケンカ売られたんで潰しに行きます。【実況者】 (ページ4)

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ー天舞桜sideー

お昼下がりの学校内。

自分の席に座っている私は、
一枚のプリントをずっと眺めていました。

「桜ぁ、テストどうだったん？」

すると、前の席の茶髪の女の子が
後ろを振り向きながらたずねてきました。

実は、ついさっきテストが返ってきたのです。

「あ、水希ちゃん。
えっと……ひゃ、ひゃく…だよ？」

私がプリントを差し出しながら言うと、

「す、すげぇな。勉強教えてくれない？」

水希ちゃんは驚きながらこちらを見ました。

…？凄くなんてないのに。

「あ、うん、いいy」

私がyesと言おうとすると、

「桜ぁぁぁあっ！勉強教えてぇ？」

横から黒髪の女の子が飛び付いてきました。

「ひゃぁっ…な、奈緒ちゃん…くるじぃ…」

「あ、ごめんっ！！」

「だ、大丈夫…。べ、勉強ならいつでも…」

「まじ！？じゃあ今日家でお願い！！」

「う、うん…」

ありがとう！！と言いながら去っていく
奈緒ちゃんに、私は驚きながらも
手を振り返しました。

そして前を向くと、水希ちゃんが
ぷにぃ～と私の両頬を引っ張ってきました。

「み、水希ちゃん…？いてててててて」

「イシシシシ…かわいいなぁ…」

「うぇ…？」

すると、突然ぱっと私の頬を離して

「私も勉強教えてもらっていい？」

「う、うんっ。いいよ」

それじゃあね、と私の頭を撫でてくれる
水希ちゃんの背中にも、私は手を振りました。

二人が居なくなった後、
私はプリントを見て微笑みました。

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