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shk side
過度な比喩表現だと最初思った。
とんでもなく厳しい家で生まれて育ったんだと、そう解釈した。
でも深く聞けば異常さに気付いた。目の前で両親が死んだやつの顔じゃねえよ、ソレ。
さも当たり前のように笑顔のまま、いや、笑ってるけど笑ってないっていうか...。
それもだし、殺されたことを分かんないってなんだ？
与えられた情報量の多さに眩暈がしそうだ。
『この国の前王様の侵略戦争は私から台本を奪いました。
立場上、護らないといけないはずなのに、私は護られてしまい、気付いた時にはひとりであのカフェの近くを彷徨っておりました。そこで恩人に拾っていただき、そこからは彼と一緒に過ごしました。』
shk「その人は...？」
『さあ？』
さあって...。恩人すらも自分の前から居なくなったのにそんな平然とした態度できんのか？
でも、目を細めて笑ってる顔はさっきの両親の話のときより、ちょっとだけ柔らかい気がした。
多分、死んではないんだろう。
『そこからは知っての通りですね。
Broooock様に目を付けられて、このお城に来てメイドとして働いています。』
さて、と言って体を起こしたAはいつも通り笑みを浮かべて俺を見下ろす。
その顔を見てようやくコイツの言う意見の違い、ていうやつを理解した。
確かに俺らにはどこまでも平行線に続く考えの違いがあるみたいだ。
『少し、長話をしてしまいましたね。そろそろ帰ります。夜分に失礼いたしました。』
長いスカートを翻して頭を下げる。
その所作はやはり平民のそれではなかった。
窓へ向かって踵を返したAが満月の光に縁取られて
消えそうだと、思った。
shk「っ、A」
思わず手首を掴む。振り返ったAは俺の手と顔を交互に見て不思議そうに首を傾げた。
息が詰まる。引き留めたはいいものの、何か用があったわけじゃねえし。
ただ、俺が安心したかっただけで...
なんて言い訳じみたこと心の中でぐるぐると考えているうちに
Aは俺の手に空いた自分の手を重ねる。
反射的に顔を上げればAはふわりと笑って
『思い出したらまたその時に言っていただければ。今日はもう遅いのでお休みくださいませ。』
そう言って優しく俺の手を解いた。
心に残った寂しさと、「また」という再会を示す言葉に覚えた安心感。
重力よりもやや遅く、俺の手は下に垂れ下がる。
ふわりと窓を飛び越えていったその背中を茫然と眺めていた。
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そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 1から読んだら色々ボロが出てくるから読まなくて大丈夫です！笑笑ほんとに全ての内容を忘れたあたりで読み返すことをおすすめします！ (2022年7月8日 10時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 続編読みました！いいですね、良いですね！少し時間がなく一から読み直されないのが悔やまれますが、いつか読み直したいと思ってます！ (2022年7月6日 13時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読み過ぎですｗｗｗｗ何回読んでも変わらないですからｗ続編楽しみにしててくださいｗ (2022年7月2日 13時) (レス) id: 212d629fae (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 50ページの最後が凄く気になりすぎてとりあえず200話だけ2回読みました。ありがとうございます。もう一度1から読んできます！！ (2022年7月2日 12時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読んでいただいてありがとうございます！そしてお疲れ様です！これからも更新頑張りますのでまた見に来てください！！ (2022年6月24日 8時) (レス) @page45 id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年4月29日 23時
