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まつ毛の先には俺を見つめる大きな瞳があった。
絹のように細い髪が白いシーツの上に広がっている。
Aの口を塞ぐ手に俺より少し低い体温を感じる。
ベッドについた腕が深く沈む。
眉一つ動かさないAの目はただ瞬きを繰り返すだけで、何も映ってはいない。
それがなんでかすごく悔しくて、悲しかった。
抵抗することなんて思考にすらないのか。
されるがままに押し倒され、口を塞がれている。無抵抗なその態度は全てを諦めているようにも見えた。
何を言っても通じない、何を投げかけても返ってこない。
俺がどんな思いでどんな言葉をかけても、コイツには響きもしなければ受け止めもしない。
虚しい、なんてもんじゃねぇな。
心臓が潰れるんじゃないかって思う程の痛みを覚えた。
徐々に広がるそれは心臓に始まり思考を鈍くして、手足の先まで体温を下げる。
耐え切れなくなってAから視線を外した。Aの上からどいて身を引く。もう目は合わない。
shk「邪魔して悪かったな」
回らない頭で考えて、喉から絞り出したかすれ声で呟いた。
余韻も残らないうちに窓へ手をかけて飛び越える。あいつの声が聞こえることはなかった。
行き場のない憤りや憂愁が一気に押し寄せてくる。
逃げるように勢いよく壁を蹴り上げて、屋根に上って、駆けだす。
どんなに速度を上げようとも乾いた風が肺を満たして痛ぇし、苦しくなる呼吸が自分の感情と呼応して余計に虚しくなっただけだった。
ぐっと喉が詰まる。
目頭に熱が溜まって立ち止まる。
shk「訳わかんねぇ...」
誰にも届かなかった言葉は空に溶ける。
冷たい夜の風が体に染み込んでいった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
you side
夢を見ていた。
懐かしい夢だった。
羨望の眼差しを受けて、それに微笑みで応える。
演劇のようなシナリオの世界。
私はワルツを踊り続ける。
曲は変わらない。
私に許された自由は
シナリオの上で上手に踊ること。
それだけ。
3拍子の世界で4拍子で動くことなんてできない。
やったところで下手と言われるだけ。
だったら変えない。
いくらワルツが嫌いでも。
どれだけ足が傷だらけでも。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿例え舞台が断頭台の上でも。
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そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 1から読んだら色々ボロが出てくるから読まなくて大丈夫です！笑笑ほんとに全ての内容を忘れたあたりで読み返すことをおすすめします！ (2022年7月8日 10時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 続編読みました！いいですね、良いですね！少し時間がなく一から読み直されないのが悔やまれますが、いつか読み直したいと思ってます！ (2022年7月6日 13時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読み過ぎですｗｗｗｗ何回読んでも変わらないですからｗ続編楽しみにしててくださいｗ (2022年7月2日 13時) (レス) id: 212d629fae (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - そらと。さん» 50ページの最後が凄く気になりすぎてとりあえず200話だけ2回読みました。ありがとうございます。もう一度1から読んできます！！ (2022年7月2日 12時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - すみれいんさん» 読んでいただいてありがとうございます！そしてお疲れ様です！これからも更新頑張りますのでまた見に来てください！！ (2022年6月24日 8時) (レス) @page45 id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年4月29日 23時
