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きんとき様が入った部屋はテーブルと椅子だけ置かれた簡素な部屋だった。
他の君主様は自室兼執務室で仕事をしていたからてっきりそっちに行くのかと思えばそうではなないみたい。
わざわざ執務室を選ばなかったのは、きんとき様と私の距離感の表れなんだろう。
まるで容疑者とか罪人の取り調べのようだな、と頭に浮かんだ。
この部屋だけ温度が低いように感じるのは気のせいだろうか？
カタン、と椅子を鳴らして腰かけるきんとき様は冷たい視線でこちらを向く。
そして次に自分の対面の空間に目を向けた。
多分、こっちに来いってことなんだよね。
相当苛立っている様子をヒシヒシと感じながらその青い目の前に立つ。
緊張から前に組んだ手をぐっと握った。
kn「聞きたいことは山ほどあるし、俺の本心からしたらこんなことせずに君を追い出したいんだけど、当事者のNakamuが絶対反対するから形式上この形を取った。」
事務的な声色で発せられた形式上、という言葉が引っかかった。
まるで私が犯人であると決めつけたような言いぐさ。
『......私が何かしたとお思いですか？』
kn「質問するのは君じゃない。俺なんだけど。」
口を噤む。反抗してもメリットがないように感じたからだ。
kn「あの日、Nakamuの部屋に行った経緯について聞かせて。」
『...あの日、というのはいつのお話なのでしょうか？業務上Nakamu様の部屋にはよく出入りするのでいつのことか断定できなければお話はできません。』
そう告げればきんとき様は面倒だと言わんばかりに眼光を鋭くする。
本当にこの尋問は彼の意志ではないんだなと強く印象付けられた。
kn「1週間前の木曜日。夜12時以降何してた。」
『はい、その時間でしたら眠れずに侍女宿舎の廊下を歩いておりました。
その後、宿舎を訪れたNakamu様に連れられてNakamu様の部屋に行きました。
Nakamu様のお部屋を出たのは窓が割れて駆け付けたきんとき様を連れて
Nakamu様が部屋を出た後です。』
ハッキリした口調で言い切ると、きんとき様は資料に目を落とした後、バサッとその紙束を机の上に乱暴に投げ捨てた。
kn「そんな嘘で騙せると思ってるの？監視カメラの映像を確認したけどお前の姿はNakamu様の部屋に入ったところしか映っていない。どうやって出たの？そもそも、俺がNakamuを見た時君はいなかった。それについてはどう説明してくれんの？」
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そらと。(プロフ) - べあー。さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂け光栄です！！更新頑張ります✨影とは言わずゴリゴリ前面で応援してくださいwよろこびますw (2022年4月29日 0時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
べあー。(プロフ) - 初コメ失礼します、！主様の作品とても好きです…。見る度にドキドキするようなストーリーで最高…これからも更新頑張って下さい！陰ながら応援させていただきます。 (2022年4月28日 21時) (レス) @page50 id: 17a9fb7c09 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 睦月凛月さん» コメントありがとうございます！！とても嬉しいです！！表現褒めて頂けて光栄です✨更新頑張ります！ (2022年4月15日 17時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
睦月凛月(プロフ) - 最近読み始めたばかりだったのですが、世界観や設定が面白くて手が止まりません...!!!特に文章表現が美しく一瞬で惹き込まれました！これからの展開が楽しみです！応援してます！ (2022年4月15日 1時) (レス) id: 7b0725ea3a (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 仇花さん» えええ！！！嬉しいです！！！Twitterの名前はソラヌンティヌス@そらと。でアイコンは真っ白に縦書きで文字書いてます！！！@sorato_0720です！！！！ (2022年4月13日 15時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2022年3月27日 22時
