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『え？』
次に止まったところはまさかのスノードロップだった。
同じ場所。全く同じ花。こんな広い区画内でこの二つだけが見たかったの？
ふいに、彼は私の方へ顔を向ける。
じっと何かを待つようにして数秒目線を合わせた後、また地面へと戻す。
『え？スノードロップがどうかなさいましたか？』
そう零せばきりやん様はまた歩き出すのだった。
なんだ...？花の名前を口に出せばいいのかな？
頭を捻りながらも後を追う。
すると春の区画を出ていき次は夏の区画へと足を進めた。
『はい...ダリア、ですね』
いよいよ訳が分からない。
真っ赤に花を咲かせたダリアは少し蒸し暑い温室の中で伸び伸びと咲き誇っている。
ただ、それだけだった。
でも、名前を口に出すのは正解なようで早々に次の目的地を目指して歩みだしていた。
『また春ですか？』
まさかの春の区画へ逆戻り。
しかし、案内された花は「ラナンキュラス」「イベリス」「ネモフィラ」だった。
まともに花を楽しむ余裕もないままきりやん様の赴くままについて行っては花の名前を口に出す。
それの繰り返しだった。
次は、冬か...
暖かかったり寒かったりして体壊しそう。
そんなしょうもない意見が頭をよぎる。そして、きりやん様は足を止めた。
視線の先には寄り添うように花を咲かせた花が小さい鉢に植えられていた。
『カランコエ...』
kr「..........」
へリオドールの輝きが真っすぐこちらを見ている。
いつものように微睡んだ双眸だったが、いつもより力があるようにも感じた。
何か、伝えようとしてるんだ。
ぐるぐると回る思考で今までの花のことを思い出す。
季節はまとまってない。
花の色や分類だって一貫性を感じない。
一体何？何が言いたいの？
kr「..........」
『！！？』
はじめてのきりやん様からのアクションだった。
ゆっくり伸びた手は優しく私の頭に乗せられた。
撫でるわけではない、叩くわけでもない。頭に乗せられただけの手。
頭か...手か？いや、手だったら掌でも掲げた方が分かりやすいよね...
待って、本当に頭？髪って選択肢はない？でも、それがなに？
どくん
どくん
大きく高鳴る自分の心臓がうるさい。
汗ばんだ手を必死にエプロンで拭って必死に頭を回した。
『.............待って』
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そらと。(プロフ) - 仇花さん» 自分で見ると大分稚拙な文章で恥ずかしいですが、、仇花様の様に私の表現を理解してくださる方ばかりで嬉しい限りです😭コメントありがとうございます。また読みにきてくれると嬉しいです！ (2022年4月13日 9時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
仇花 - 文才でしかなくて夜な夜な悶えてます、 (2022年4月13日 3時) (レス) @page21 id: e927d6963f (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - ホホ。さん» 失礼なんてとんでもありません！ありがとうございます！！頑張ります！！！！！ (2022年3月27日 8時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
ホホ。 - コメント失礼します！この小説めっちゃ好きです‼更新頑張ってください‼応援してます！ (2022年3月26日 21時) (レス) id: c8edcf3e17 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 夏葵さん» 一気読みお疲れ様です！更新頑張ります！ありがとうございます！！ (2022年3月1日 11時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2021年11月13日 0時
