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やはり簡単にひとを信用するべきではない。
所詮この屋敷にいる人間だ。怯える素振りを見せても、向こう側の人間であることは間違いないのだから。
一応ナイフでも持っておくべきだった。
そんな後悔の念を覚えつつ、突き出される覚悟を決めたその時だった。
sm「知ってるわけないだろ。てか勝手に鍵開けて入ってくんな」
頭上から聞こえた声は予想とはまるで逆の言葉を発した。
思わず声を上げそうになったのを喉元で飲み込んで、なるべく息を殺して二人の様子をうかがう。
「ごめんごめ〜ん。絶対ここに入ったと思ったんだって〜。可愛い女の子入ってきてない？
頭まで布団被ってても気配くらいわかるでしょ？」
sm「知るか。俺は寝るから出てけ。」
「ふ〜ん、てか今日窓開けてんの珍しくね？」
sm「............そういう気分だったんだよ」
「.........そっかあ。今僕の女の子逃げちゃってるから閉めといてくんね？
絶対逃がしたくないんだよね」
sm「........逃げるようなことしてんのが悪いだろ」
「だって寂しいんだもん。それにみんな喜んでくれるよ。」
sm「ああ、もういい。早く行けよ。」
「はいは〜い。じゃあよろしく。間違っても匿ったりしちゃダメだからね」
足音が遠くなる。
バタンと扉が閉まり、しばらく静寂が流れた。
ふと私を抱える手の力が抜けた。
もう出てもいいのだろう。
あの悪魔と仲が良さそうに見えたが、どうやら助けてくれたみたいだ。
『あの....ありが、』
布団をめくり顔を上げる。
途端窓から風が入り込んでカーテンを巻き上げ、言いかけた言葉が途切れてしまう。
一瞬だけ明るくなった部屋でアメジストのような瞳と視線が絡み合った。
すぐさま見えなくなってしまった彼の顔
部屋が暗くなるのと同時に意識を戻してベッドの上を離れる。
『本当にありがとうございました。恩返しができたら返しに伺います。』
影は顔を振ったように見えた。
いらない、ということだろう。まあ私もこの悪魔が住み着く根城に二度と足を踏み入れたくないから、寧ろよかったと言うべきか。
『では....』
今度こそ窓に足をかけて外へ身を乗り出す。
周囲を確認し、近くの木に乗り移ってそのまま塀へと飛び乗った。
その日は明け方まで家に帰らずに街の中をあてどもなくふらふらとしていた。
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そらと。(プロフ) - 天音さん» あら、それは運命ですかね、、、また見つけてくれてありがとうございます。頑張りますね！ (2022年3月4日 7時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - まだログインもしてなかったし、お気に入り登録とか知らなかった。そんな昔にみたお話...、のはずなのにまた見つけられた...？！このお話はおもいでの作品のうちの1つです。無理せず頑張ってくださいね！！！ (2022年3月3日 0時) (レス) @page9 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» フォローありがとうございます！！ (2021年11月17日 18時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
狛犬 - お手数かけてすみません！アカウント名は「狛犬 @nTdKEqUijhOcqHZ」です誤字ってたらすみません！ (2021年11月16日 18時) (レス) id: 0666cd5f1f (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» うーん、、、一応私のプロフにもHPの欄にURL載せてるのでそこから飛べなかったら私がお迎えに行きますのでユーザー名など教えて頂けると嬉しいです！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2021年9月20日 3時
