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・
『！！』
途端、光のような何かが頭に浮かんで
一瞬覚えのない情景が見えた気がした。
けど一瞬過ぎて何かも分からなかった。
Broooock様は私の背後にぴったりと立って
後ろから私のタイの紐をひゅるっと解いたのが鏡越しに見えた。
フラッシュバックしたような光景の正体が分からずもやもやを抱えながら
彼の動向を黙って伺っていると、彼はそのまま私のシャツのボタンを起用に外していった。
『？何を？』
br「見ればすぐわかるよ」
ぷち、ぷち、と首元のボタンを上から3つほど開けた彼は、スッとそこから手を差し込む。
急に触れられた事に思わずビクッと肩を揺らすと、「あぁ、ごめんね」と謝罪が降ってきた。
『あ.....』
br「見える〜？こうなってんだよ〜。びっくりでしょ？」
まるで首輪みたいに首を染める赤黒いライン。
相当強く絞められたんだなって他人事みたいな感想を心に思い浮かべて、そこから糸を引くように抜け落ちた記憶が全て手元に戻ってきた。
『......そうだ』
br「思い出した？大丈夫？」
鏡越しにBroooock様と目が合う。なんで彼が辛そうな顔をするんだろう。
br「......Aちゃん。あの時、何考えてたか覚えてる？」
『なに....ですか？
.......えっと……すみません....』
優しい青い瞳は小さく揺れて、視線を下に落とす。
そっか、と言って彼は再び顔を上げる。瞳は優しさだけが残ってて、それがかえって私を不安にさせた。
『あの、私なにか』
br「ううん。大丈夫〜。じゃ、行こ。」
鏡を取って侍女長様へ返したBroooock様は私の手を優しく掴んで外へ連れ出した。
先を歩く彼から香る優しい香りが一歩、また一歩進むたびに風に交じって流れてくる。
だから何だというわけでもないが、陽に透ける赤みがかった茶色の髪がキラキラしてて綺麗だなって思った。
ただ、それだけだ。
br「Aちゃんはさ......」
『はい』
彼は振り返らずに私に問う。
br「僕のこと嫌いって言ったよね」
『言いましたね』
最悪の出会いをしたあの夜の彼の姿を、今目の前に居る彼の背中に重ねる。
今でも虫唾の走るあの記憶は間違いなく彼との物のはずなのに
全く違う人との記憶のような、そんなちぐはぐな感情を抱く。
その理由を私はまだ知らない。
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そらと。(プロフ) - 天音さん» あら、それは運命ですかね、、、また見つけてくれてありがとうございます。頑張りますね！ (2022年3月4日 7時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - まだログインもしてなかったし、お気に入り登録とか知らなかった。そんな昔にみたお話...、のはずなのにまた見つけられた...？！このお話はおもいでの作品のうちの1つです。無理せず頑張ってくださいね！！！ (2022年3月3日 0時) (レス) @page9 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» フォローありがとうございます！！ (2021年11月17日 18時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
狛犬 - お手数かけてすみません！アカウント名は「狛犬 @nTdKEqUijhOcqHZ」です誤字ってたらすみません！ (2021年11月16日 18時) (レス) id: 0666cd5f1f (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» うーん、、、一応私のプロフにもHPの欄にURL載せてるのでそこから飛べなかったら私がお迎えに行きますのでユーザー名など教えて頂けると嬉しいです！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2021年9月20日 3時
