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不思議そうに私を見つめる瞳に応えるように
無意識のうちに床を落としていた視線を上げた。
『私はここに来る前に商いをしておりました』
na「知ってる！お茶屋でしょ？」
へえ。もう調べてたんだ。早いな。
まあ、別に隠してないしいいんだけど。
『はい...ですが事情があって店が壊れてしまいましたので、工事費用が必要なのとそれまでの生活を工面するのに手っ取り早く職が必要でした。偶然ではありますが、他よりも賃金のいいお城のメイドになれたのは幸運でしたね』
na「ふーん。そうなんだ...ん？でもそれって最近の話でしょ？Aさっき“以前”って言ったよね？」
『まあ興味が少しあった、程度ですが...ここには外交の方がよくいらっしゃるので
異国のお茶の文化など一早く知れないかな...なんて軽い気持ちでしたが...』
半分嘘で半分本当でできた私の話をNakamu様はうんうんと聞いてくれた。
きっと彼からすれば未知の世界の話であろう。王家の血筋ではないものの、君主様達は貴族の出身、明日も危うい平民の暮らしなど想像もできないだろう。
na「そんなにお茶が好き？」
好き....。
好きかと聞かれたらどうなんだろう...。
言葉に詰まる。即答できない。だって.......。
『Nakamu様』
na「なに？」
『Nakamu様は紅茶に砂糖を入れますか？』
na「え、うん。入れることの方が多いかな？」
『紅茶に砂糖を入れる。これは貴方様の意志ですよね？』
こくん、とNakamu様は縦に首を振る。
私の言葉の意味を探る目つきは真剣そのもので、多分初めて会った日のように
心理戦のようなものを期待しているのだろう。
『それとも、誰の意志とも関係なく紅茶がそこに存在した瞬間から
「その紅茶には砂糖が入る」
と決まっていたのでしょうか？』
少しだけ開けられた窓から流れる新緑の香りが鼻を掠めた。
優しい茶色の髪が遊ばれて姿を隠していた彼の右目が覗いた。
静かな、静かな間の後、彼は少しだけ口角を上に上げる。
na「運命だったって言いたいの？」
『................ある人はそういう表現をしますね。』
na「自分が茶屋をしているのは初めから決まってたことであって紅茶は好きじゃない、ってことだよね？Aが思ってることって。」
真意を突くような鋭い双眸だ。
強くて、歪みのない眼。
自信に満ちた正義の眼。
まるで
＿＿＿＿＿＿＿＿＿かつての見た儚い幻のようだ
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そらと。(プロフ) - 天音さん» あら、それは運命ですかね、、、また見つけてくれてありがとうございます。頑張りますね！ (2022年3月4日 7時) (
レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - まだログインもしてなかったし、お気に入り登録とか知らなかった。そんな昔にみたお話...、のはずなのにまた見つけられた...？！このお話はおもいでの作品のうちの1つです。無理せず頑張ってくださいね！！！ (2022年3月3日 0時) (レス) @page9 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» フォローありがとうございます！！ (2021年11月17日 18時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
狛犬 - お手数かけてすみません！アカウント名は「狛犬 @nTdKEqUijhOcqHZ」です誤字ってたらすみません！ (2021年11月16日 18時) (レス) id: 0666cd5f1f (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 狛犬さん» うーん、、、一応私のプロフにもHPの欄にURL載せてるのでそこから飛べなかったら私がお迎えに行きますのでユーザー名など教えて頂けると嬉しいです！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2021年9月20日 3時
