クソガキ【ワールドトリガー】 (ページ9)

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クソガキ 7 ページ9

「あー…」

「さっきからどうしたの？」

次の朝、朝ごはん食べて、太刀川と暇つぶしにランク戦ブースに向かっている時だった。

「誰かさんが昨夜優しくしてくれなかったから腰が痛い。」

「だからごめんってば～」

結構これがしんどい。あー、最悪。

「でも結構乗り気だったじゃん。意外。」

「五月蝿い」

周りに誰もいないと思ってこんな話してたから

「そういうことは部屋で話せ」

後ろに風間くんがいて一瞬死にたくなった。

「なっ!?あんたいつから…」

「申し上げにくいですが初めからです。しかし意外ですね。あんなに「覚えとけよあのクソガキ」と言っていたのに…昨夜一体何が」

風間くんが私の心をえぐりに来てる。

「う…」

「おれの魅力かな」ﾄﾞﾔ

鋭い目で見られて逃れられない。

「そんなことはどうでもいい。太刀川、昨夜できなかった遠征の反省会をうちの隊室でするから来い。あとはお前だけだぞ。」

「えー、おれこれから紫苑さんとランク戦するんだけど」

「ふざけてないで早く行きなさい。」

結局最後まで太刀川がダダをこねて、私が引きずって行く羽目になった。

「紫苑～、太刀川から離れておじさんのとこおいで～」

「行きません。」

「ちょっとやめてよ冬島さん。紫苑さんはおれの女なんで、そういうのは困ります。」ﾄﾞﾔ

かれこれこんな感じで反省会は風間くんが勝手に進めている。

「ねーねー紫苑さん、オレとこのあとお茶しない？」

「しない」

「じゃあおれとランク戦してくださいよー？」

「しない」

当真の誘いも出水の誘いもNOの一点張りを貫く私を見て太刀川は満足気だ。

「諦めろ。紫苑さんは高校生以下は受け付けねぇんだよ。なにしろおれも高二の時振られたもん。」

「太刀川さん振られたの!?」

まるで会議になってない。

苛立つ風間くんを歌川と冬島さんが宥めている。

「私帰ってもいい？」

「帰してやるとでも？」

太刀川が私の手首を掴んで離さない。

「……はぁ…」

昨日から私は何度幸せを逃しているのだろう…

「…………………………」

ため息をつく私を太刀川が見ていたなんて、私は知らない。