クソガキ 13 ページ15
「紫苑か？今慶が出撃したが…もしも人型が出てきたらお前も出撃してくれ。」
「え？嫌ですよ。私今回は基地で味噌汁作って待ってるんで。」
「戯言を言っていないで準備しろ！」
怒られたー(棒)
しかしどうしようか。既に味噌汁を作りかけてしまった。
「作っちゃってから行くか。」
作り終わってから司令室へ向かった。
イルガー特攻が収まり、戦況は一時安定したかと思ったが…
「人型が出現！」
遂に人型のお出ましだ。
「出るべきですか？」
「待て、少し様子を見よう。相手の動きを見れば自ずと目的も分かる。」
焦れったいなぁ…と思いつつ忍田さんの指示に従っておいた。
「…………妙ですね…」
「……………妙…？」
私の呟きに沢村さんが反応した。
「人型の動きです。上手いこと正隊員が多いところに現れて…そのまま交戦…」
変だと思ってたんだ…
「………人型達は正隊員を引き付けてラービットをフリーにするのが目的…？」
「………流石だな。」
忍田本部長が頷いた。
「紫苑、霧はどこまで出せる？」
「警戒区域内であれば霧で満たせます。」
忍田本部長は一瞬迷いを見せたが
「頼めるか？」
「分かりました。他の隊員への連絡をお願いします。」
私は屋上に出て、警戒区域全体を見渡す。
「………天羽ったらまたやったのね。相変わらず加減を知らないんだから…」
紫雲を起動し、深く息を吸い…
「『全てを覆い尽くす霧を我が手に』………」
小さく唱えると、私の右手に紫色の光が宿る。
その瞬間、警戒区域は薄い紫色の霧に包まれた。
紫雲についての説明
・空間に浮遊するトリオンを使って霧を生み出して目隠ししたり、自分や仲間を煙に巻くことでカメレオンと同じ効果を出すことができる。
・もちろんエネドラのような攻撃も可能。
・多種多様な使い方をできるが、使いこなすのが大変
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作者名：姫蘭華 | 作成日時：2019年12月31日 23時
