クソガキ【ワールドトリガー】 (ページ13)

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クソガキ 11 ページ13

「本っ当にごめんなさい！」

「どうしてくれるのあんた！」

現在朝の6時30分

「マジでごめんなさい！反省してる！このとおり！」

慶は私の足元で土下座してる。

「私予備とか持ってないんだけど？」

「ごめんなさい！弁償する！修理代払う！」

慶が何をやらかしてしまったかと言うと

私の

眼鏡を

踏んで

壊した!!

なんと、デスクにあった私の眼鏡を床に落とし、気付かずに踏んづけたのだ。許せん。

「あー…眼鏡屋さん行くかぁ…」

私は無造作に髪をかきあげた。

「慶、今日一日、私の目になれ。」

「嘘でしょ!?トリガー使えばいいじゃん」

「ダメよ。メンテに出しちゃってるから。」

防衛任務用のノーマルトリガーは現在メンテナンス中。私は今視界がボケまくりだ。

「こ…コンタクトは…？」

「使ってないし。」

「わ、分かったよ…」

目になってもらうために

「わー、太刀川さんイチャつくなって～」

手を繋いで歩いているが

「迅、これがイチャついているように見えるならお前は幸せ者だ。」

会う人みんなにからかわれるのは何故？

「あー、もうほんとに今朝の自分を呪いたい…」

「私は…割と嬉しいかもしれないけどね？」

悪態をつく慶をちょっとからかってみた。

「………ほんとに？」

「あ…………う…うん……」

鵜呑みにされて、少し罪悪感…

昼過ぎ、無事に直った眼鏡をかけ、調整を終えてお店を出た。

「良かったね」

「やれやれ…私、結構これ気に入ってるから、修理不能なほど壊れない限り使いたいんだ…」

やっぱこれじゃないと！

「あやめさん……ごめんね…？」

「………まだ気にしてたの？」

お母さんに叱られた子供のような顔だ。

「………もういいよ」

「……………今笑った？」

「さあね」

もしかして私…笑った…？

「夕飯何がいい？」

「餅」

「餅以外で」

問いかけに絶妙なボケをかましてくるコイツにキレたくなる衝動を抑えた。

「お肉は？」

「挽肉ならある」

一体何を…

「じゃあ肉じゃが」

コイツ…なんで玉ねぎとじゃがいもあるの知って…

「分かった」

黒トリガー争奪戦のあたりから、慶が頻繁に泊まりに来るようになって、最近はほぼ同棲状態だ。

私は基地から実家が遠いので、ほぼ基地暮らし。

「そう言えばあんた、親にちゃんと話してるの？」

「？言ってるよ。彼女が出来たから同棲してるって」

あー…そ、そうなんだ…