甘く、苦く (ページ13)

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話したい事ってなんだろう

実は彼女居ますとか？

昨日丸山先輩と別れてからそればっかり考えてて、気づいたら2 限も終わって丸山先輩に会いに行く時間

昨日とは違う重い足取りで中庭に向かう

ちょっと遠回りしていこう

そう思ったのが馬鹿だった

「え、、」

遠回りして人気の少ない道を通ってたら見覚えのある丸山先輩の背中と丸山先輩のこと好きな人が居て

わたしとの約束忘れてるのかな、なんてそれだけでも胸が締め付けられたのに

丸山先輩は昨日みたいに女の人の頭を撫でるとその女の人を抱きしめた

やっぱり、彼女だったんじゃん

それか、好きな人があの人だったのかな

思ったより冷静に考えてる自分とは対称に頬に温かい涙が流れてきて、2人に見つかる前に走ってその場を去った

結局そのまま中庭に行くことなく家に帰る

約束、、、もういいよね

ベッドに寝転んでぼーっとしても考えるのは丸山先輩の事ばっかりで、昨日の楽しかった事とか初めて声掛けられた時の事とかを思い出してまた泣きそうになる

直接言う前に振られちゃったなあ

プルルルル '

ベッドサイドに置いてたケータイが震えた

少し予想は着いてたけど発信者は丸山先輩で出ようか迷ったけど、ここで出ないとこのまま気まずくなっちゃうかなって思ってケータイを耳に当てる

この期に及んでまだ仲良くしたいとかワガママだな自分

丸山「Aちゃん！？今どこおる？」

電話越しの丸山先輩は走ってるのか息が切れてて話しにくそうだった

「家です。……ちょっと体調悪くて、中庭、行けなくてごめんなさい」

丸山先輩が女の人と抱き合ってたから逃げてきましたなんて言えるはずないし

丸山「え、大丈夫？よかった、僕昨日からグイグイ行き過ぎて嫌われてもうたんか思った」

私の言葉になのか目的地まで着いたのか急に走るのをやめて普通に話し始めた丸山先輩に、丸山先輩からの言葉に、思わず笑ってしまう

丸山「えっ、なになに何かおかしかった？」

「いや、嫌いになんてならないですよ」

丸山「…………ねえAちゃん。外、出てきてくれへん？家の前おる」

ねえ、丸山先輩は何考えてるの？