甘く、苦く (ページ12)

今日:8 hit、昨日:18 hit、合計:55,369 hit

2 ページ12

丸山「ふふっ、楽しかったねえ」

目的のお店にも行けて、送ってくれるという言葉に甘えて一緒に帰る帰り道

行くまでは不安になってたのに丸山先輩と2人でいざ話したりすると楽しくて行く前のことなんてすっかり忘れてた

丸山「また行こうな？」

そう言った先輩の顔は夕日に照らされてすごく綺麗で

改めて好きだな、と思う

「……先輩、彼女とかって大丈夫なんですか？」

好きだからこそ聞きたくなった、もっと好きになりたくなかったから

その癖何を言われるか恐れて俯いてると中々返ってこない返事に思わず顔を上げる

そしたら先輩はキョトンとしながら首を傾げて何か考えてる

なんて言い訳しようか考えてるのかな

丸山「僕、彼女おったっけ？おらんで？」

「えっ？」

丸山「えっ？僕彼女おるって言った？」

「いや、言ってないですけど、、」

なにこれ全く思ってた展開と違うし先輩なぜか拗ねたように口尖らせてるしほんとになにこれ

丸山「彼女はいません。いたらAちゃんと2人で遊んでへんもん」

「でも今日綺麗な女の人の頭撫でてた、、」

丸山先輩の言葉に安心して思わず嫉妬してます感全面に出してしまった

丸山「えっ？あ、あの子か。あの子ね、1回生の時から僕のこと好きやって言うてくれる子。何回振っても諦めへんくて最近会う度ごめんって言うてる(笑)」

先輩がしっかり私の目を見て言ってくれるから嘘じゃないってことはすぐ分かった

丸山「好きでもない子に好かれても嬉しないもんやねえ」

私が黙ってたら不意に目を逸らして空を見上げながらそう言った先輩

やっぱり好きな人居る、よね

丸山「Aちゃんは？好きな人おる？」

「……居ますよ」

貴方です。なんて言えるわけなくそれだけを小さく呟いた

丸山「お互い頑張らんとあかんね」

少し眉毛を下げながらニコッと笑ってそう言った先輩

丸山先輩は頑張らないでくださいって心の中で呟いて、ちょうど家に着いたから先輩にさよならを言うと

丸山「明日、2 限で終わりやんな？終わったら中庭来てほしい。話したい事ある。それじゃあね、今日はありがとう」

一方的にそう告げられて先輩はすぐに来た道を帰ってった