nine ページ37
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翌日
チャイムの音でクラスメイトが自由に散る放課後。
課題となっていた英語のワークを教壇で集め、
洗濯物を入れるカゴを代用して運ぼうとしていた。
田舎とは言え一クラス結構な人数がいる。
残念なくらい力がない私はカゴを持つだけで精一杯。
友達はみんな部活動に向かってしまい、
あまり話したことのない男子や隅の方で話す女子に
手伝ってもらうのも何だか気が引けてしまった時。
「 よっ 」
「 廉！ 」
告白された一昨日から連絡を取ってなかった彼が
何故か学年の違う私のクラスに現れた。
他の生徒が少々騒ついているのも気にしないで
「 手伝おか？ 」と左手で持ち手を掴む。
「 いや大丈夫だって。とりあえず廊下出よ 」
向きを変え、背中を押して廊下に追い出すと
持っていたカゴをそっと冷たい床に置いた。
「 どうしたの？もしかして未練？ 」
「 人聞きの悪いこと言うなや(笑)
何となく通ったから顔出してみたんやけど
Aの好きな人って、じん…じんぐ… 」
「 神宮寺？ 」
「 そうそう。その〜、ぐうじさんって人好きなん？ 」
「 教えたくないな 」
「 はいきた図星〜。
そのぐうじさんが俺に話しかけて来たんやけど 」
勇太と廉の接点なんかあるのか？
首を傾げて考えてみても何も思い浮かばない。
「 母親同士友達なんやってさ 」
「 はあ？ 」
「 羨ましいからって喧嘩腰なるな 」
「 でも廉は関西から引っ越してきたんだよね？ 」
「 母親同士を繋ぐ共通の知り合いがおるらしい 」
思ってる以上に世界は狭いみたいだ。
「 やから俺とぐうじさんも友達になっといた 」
「 え？それってつまり… 」
「 告白手伝ってやってもええで 」
腕組みをして偉そうに私を見下す悪い後輩の廉。
「 そんなことしなくていいよ！
私は私のペースで気持ちを温める予定だから 」
「 そんなんしとったら他のやつらに取られるで。
明日、いや、なんなら今日告れや 」
一昨日までの廉とは違って少々荒さを感じる。
いくら何でも今日は無理、明日も無理なんだけど。
「 とりあえずこれ職員室に置いてくる 」
「 持てへんやろ。俺が持ったる 」
自らカゴを持って職員室の方向へ進んでいく廉を
お礼を言いながら追いかけた。
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しおり(プロフ) - 永瀬落ちだと思って読んでたけどもしかして神宮寺落ちなパターンだったりしますか…？ (2020年10月12日 9時) (
レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - ワタシスキナヒトガイルノって何語ですか…？オイシイノ？（は？） (2020年10月8日 22時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2020年10月5日 18時
