９、 ページ11
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日が進むごとに、体調は回復傾向を見せていた。
熱と頭痛に魘されていた日々だったが、今じゃあ院内を歩けるくらいにまで良くなった。
医者と母は僕の様子に胸を撫で下ろし、入院する必要はなくなった。
そして待ちに待った退院。
家に帰る途中、遠足に行く子供のようにワクワクしていた。
「ただいま」
弾んだ声で言うと、バタバタと何人かの足音が聞こえてきた。
迎えてくれたのは、焦凍以外の兄姉だった。
「っ、良かった、心配したんだよもう！」
「ホントだよ。A、今度から一人で行動すんの禁止だからな！」
夏兄が腕を組んで言った。
微笑んで返せば夏兄は目を潤ませて、遂には彼の頬に涙が伝う。
ぐすぐすと泣く夏兄の後ろで燈矢兄が何も言わずに顔を俯かせていた。
「…燈矢兄。僕、抱きしめてほしいな」
近寄ってくる兄に手を広げて抱きしめられる。やや温かい身体に抱きしめられるのは心地良かった。
「もう山になんて来ないで。Aくんが辛いのヤだよ」
「…でも、一人は寂しいじゃん」
胸板に自分の頬を擦り寄せた。
兄は苦々しい顔をしながらも、ありがとうと言って僕を抱きしめた。
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ルーナ(プロフ) - とても面白いです！男主で愛されで病弱、めちゃくちゃ好きです！！続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください！！！ (11月5日 0時) (
レス) id: 02f6ea63a3 (このIDを非表示/違反報告)
明咲 - シンプルに面白いです！！ (2023年4月20日 0時) (レス) @page1 id: a76a285c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シーヴィア | 作成日時：2022年10月20日 23時
