重要なもの* (smkin) ページ41
軍パロ
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side kin
kir「...馬鹿なの?」
kin「今更?」
kir「お前っほんっ...そんな戦い方してたら彼奴泣くぞ」
kin「...それはそう」
貧血でぶっ倒れて、部下に運ばれて帰ってきた。
ミスったわけじゃない。
防御もしてたし。
攻撃は最大の防御って言うだろ?
防御って追いつかねぇんだなぁ...
sm「起きたか」
kir「うん。30分前くらい」
kin「おはよー」
sm「...きりやん。大丈夫だった?」
kir「え...あぁうん。貧血だったから、止血して時間経ったからもう全然」
sm「そ。じゃあいい。戻る」
爆速で帰るしめっちゃ無視するじゃん...
確認しに来るってことは心配してるんだろうけどさ...
悪いと思ってるよ?
でも俺はこういう戦い方しか出来ないの。
弱くて馬鹿だから。
kir「寝てる間にかなり回復してはいるから、追いかけてもいいよ?」
kin「...追いかけた方がいいかなぁ...」
kir「いいに決まってるだろ。怒ってるぞ、彼奴」
kin「そうだよなぁ...怒られに行ってきます...」
医務室を出る体がまだ重い。
背中は固まっててまだ頭は回ってない。
でも行かなければ。
kin「...スマイル、いる?」
部屋の扉をノックする。
声を掛けても無視されるかもしれない。
そりゃ、逆の立場に立ったら俺だって嫌だと思う。
俺はそんなことをしたのだ。
少しくらい痛い目を見た方がいい。
だから、無視されてもいいよ。
許されなくてもいいよ。
嫌いになっても、いいよ。
sm「入って」
扉が開いて、目を合わせてくれないスマイルと対面する。
部屋に入ると突然抱きしめられた。
kin「スマイル...?」
sm「...はぁ...っ...」
肩に埋まってこもった声が震えている。
kin「ごめんね」
sm「謝んなら最初からするな...お前が倒れて帰ってくる度寿命縮むんだよ...!」
抱きしめる腕が強くなって、苦しいくらいだ。
心配してくれていると嬉しくなる反面、申し訳ない気持ちで押しつぶされそうになる。
kin「どうしたら許してもらえる?」
sm「...無理。許せない」
kin「じゃあ、辞めるか」
sm「っ...」
kin「前出るの」
こんなに怪我をするなら元より向いていなかったと言うだけだ。
それに、任務よりずっと重要なものがある。
sm「いいのかよ。それで...」
kin「俺は...スマイルの方が大事だと思ったんだよ」
あぁ、目が合わせられない。
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