恋すてふ我が名はまだき立ちにけり* (smkin) ページ23
学パロ
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side sm
なんとなく残っていた放課後。
家に帰っても特にやることも無く、課題を終えたら本を読むくらいしかしていない。
ならば彼の委員会が終わるのを待とう。
俺がそっと好きなだけの彼を。
最近俺が誰かを好きだと噂されているらしい。
俺が好きな本人からそれを聞いたが。
sm「恋すてふわが名はまだき立ちにけり...人知れずこそ思ひそめしか...」
おかしいな。
気付かれる要素はないと思ってたんだけど。
kin「スマイル、まだ帰ってなかったの?」
sm「ん、あぁ。待っててやったんだよ。有難く思え」
kin「押し付けがましい奴だなwまぁ...ありがと」
鞄を持ったきんときを見て立ち上がる。
柔らかい笑顔に胸が痛む。
きんときの隣に立つことは、俺にできるのだろうか。
kin「そういえば、俺が教室入る前なんか言ってたけどさ、何言ってたの?」
sm「...百人一首詠んでただけ」
kin「百人一首?お前がぁ?」
sm「いいだろ別に。古典でやってから頭に残ってたんだよ」
なんて、嘘がバレただろうか。
バレたならそれでもいい。
自分から言うよりずっと簡単で、勇気がいらないから。
kin「そ...てかお前好きな人いるんじゃないの?」
sm「いるけど?」
kin「俺なんか待ってないで、その人と帰ったらいいのに」
俺はちゃんと好きな人と帰ってるんだけどな。
本人は気付いてないらしい。
sm「必ずしもその人といなきゃいけないわけじゃないし、俺はお前のがいいんだよ」
kin「っ...なんかそれ...嬉しいな...」
sm「なんで?w」
kin「そりゃ...優先されたら嬉しいよ?」
sm「なに、俺の事好きなの?w」
冗談交じりに言っただけのはずだった。
そんな訳ないって怒られる様な冗談のはずだったのに。
kin「...そうだって言ったら、どうすんだよ...」
sm「え゙...」
kin「どうなの。その好きな人より、俺の事好きになってくれんの?」
sm「いやっ...俺の好きな人...きんときなんだけど...」
kin「えっ」
じわじわと赤くなっていく顔に、逸らした目。
こんなことなら、もっと早くバレても良かったのに。
sm「俺は、きんときのこと好きだけど、どうしてくれんの?」
kin「ぇ...あ...どうって...付き合うしかないでしょ...渡したくないんだから...」
こんなの、好きになるなって方が無理だろ。
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