【WT】ペーパー・ムーン【メモ帳】 (ページ48)

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「「「は？？？」」」

6人揃って仲良く同じ反応をするから、少し笑いそうになった。嘲笑の方だけど。

『みんなお互い元カレ元カノ知ってるし、恋愛のウワサだって見聞きしてきたでしょ。それでよくまた新しい恋愛を同じコミュニティの中でしようなんて思えるね。

……悪いけど私は無理。まあ、遊びならそれでもいいけど。
私みたいな“誰かのお古”より、1年とか2年の子の方が可愛いんだから、そっちに行けば───』

ペチン、と、全然痛くないビンタをされた。

蚊も殺せないような、あまりにも非力なビンタをしたBroooockの手が、そのまま頬を包んで優しく撫でる。

膝を折って目線を合わせたBroooockの、深い海色の瞳と視線が交わったとき、ときめきとは違う、何か悪い事をしてしまった時の胸の痛みで心臓が高鳴った。

br「なんでそんな事言うの。そんな事言うAはキライだよ」

『……ブルー、ク？』

怒ってる。いつもホワホワしているBroooockが。……初めて見た。でもそれはとても悲しそうで、そんな顔をさせた罪悪感は凄まじい。

Broooockの手に包まれて動かせない顔で、視線だけで見回せば、スマイルやきんときも同じような顔をしている。見えなかったけど、きっとNakamuときりやんとシャークんも同じ反応をしているのだろう。それくらい、静まり返った中でBroooockの声がよく響いた。

br「あのね、恋愛遍歴ってそんなに悪いものなのかな？みんな誰だって最初はキラキラしてるわけ。でもね、それからどう生きたかで魅力は変わるんじゃないかな。

　だって僕はね、1年のとき出会った何も知らない真っ新(まっさら)なキラキラのAより、たくさんの事を経験して、傷付いても頑張ってる今のAの事を好きになったんだよ」

kr「まあ〜 Aはちょっと恋に食傷気味なんかな？ダメだよ、誰かのお古とか言っちゃ」

nk「本当ソレ。俺もキレそうになった。Aにじゃないよ？そういうコトAの口から言わせたの元彼(アイツ)でしょ。ねぇ二度とそんな自分を傷付けるような事言わないで」

sm「そもそもさぁ誰しも最初に付き合った人と生涯共にできるとかないワケじゃん。何回か失敗するのは当たり前でそっから本当に愛せる人をAがこの中から選ぶんだよ」

sh「いやスマイルいまシレッと1/6に絞らせてんじゃん。……まあきりやんの言う通り、Aはちょっと恋愛する元気が足りてねぇんだよな。これは急かした俺らも悪いわ、ごめんな」