【ワールドトリガー】『戦力外と言われましても。』 (ページ32)

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■"EP.30 ページ32

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秀次が急に変なことを言い出すから、思わず陽介と顔を見合わせた

この人は、何を言ってるんだい？

近界民殺ししすぎておかしくなった？

『いや、私はスーパーに…』

そこまで言った瞬間、突然、秀次が近付いてきた。

え、ちょ、本当になに？

『ぇ、ぇ、あの…近い…』

なに？

本当にこの人どうしたの？

『まじでどうs…』

後、数cmでまじでキスするのか！？ってぐらいの距離になった瞬間、急に秀次が眉間に皺を寄せて口を開いた

「お前…寝てないだろ」

『へ？』

思ってもなかったことを言われ、思わず間抜けな声がでる

え？

なんで分かったの？

私、そんなに眠そうな顔してた？

『ぇ…』

「顔色悪すぎだ
訓練は後日にしてまずは寝ろ」

『いや…でも…』

ぬれせんべい買いたいし…なんて思ってると、それに気付いたのか。

秀次は、ぬれせんべいをチラ見すると陽介の方に向き直った

「陽介、近くのスーパーでぬれせんべい買ってきてくれ
俺はこいつを本部まで連れていく」

「りょーかい！
後で再合流ってやつね」

『いや、自分で行けるから…！』

「お前は先にベッドだ」

『ｯ!わ！ちょ！』

秀次が私を捕まえるのが早いか

陽介が走り出すのが早いか

それとも、私が逃げ出すのが早いか。

残念。

秀次が私を捕まえるのが早かったみたいだ

突然、身体が浮かんだかと思いきや私は宙ぶらりんな状態になった

『わ！ちょ、降ろして…！』

恥ずかしい恥ずかしい

こんなの誰かに見られたら絶対写真撮られる

特に迅くんとか！！

拡散案件ダヨ！！

「いや…こっちの方が持ちやすいな」

ふと、そんなことを言ったかと思いきや、今度は横抱きにされた。

いや、まじで降ろして。

これ本気でやってる？

それならまじで天然タラシだよ、きみ。

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