【ワールドトリガー】『戦力外と言われましても。』 (ページ17)

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■"EP.15 ページ17

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あの時と同じ、それは急に現れた。

耳を劈くようなサイレンがこの街に鳴り響いたと同時にアナウンスが流れ始めた

“緊急警報緊急警報
門(ゲート)が市街地に発生します
市民の皆様は、直ちに避難してください”

サイレンと共に、そんな放送が街中に響き渡る

と同時に、門から複数体の近界民が現れた

何だ…あれは…！

『げぇ…マジで言ってる？』

「見たこともない近界民がいるわ！」

ふと、木虎さん指を指した方向には、確かに上空に魚みたいな近界民が空を飛んでいた

と同時に、そいつは市街地へと突っ込んでいった

おいおい、なんだよあいつは！

「空閑、こいつは…！」

「イルガー…珍しいな…」

隣にいた空閑に小声でそう尋ねると感心したかのような返事が返ってきた

イルガー？

なんだそれ、聞いた事ないぞ

「イルガーは…爆撃用のトリオン兵だ…」

「な…っ！」

そうこうしている内に、地上に降り立った近界民によってどんどん街が攻撃されていく

「他の部隊を待っている余裕はないわね…」

ふと、木虎さんがそう呟いた

それに答えるように、蓮井さんが頷く

「僕も行く！」

そうだ！

僕だってボーダー隊員の1人だ

ここで見過ごすなんてできない！

「あなたまた出しゃばるつもり！？
そもそも空の相手に何ができるの？」

「っ…それは向こうで考える！」

そうだ。

とりあえず、助けに行かなくては…！

そう思い、ポケットからトリガーを取りだし起動した瞬間、何故か武器が出なかった

というか、戦闘体もままならない状態だ

それを見て、レプリカ先生が口を開く

「武器を作るためのトリオンが足りてない
学校の戦いで消耗しすぎだ」

な、なんだよ、それ！

こんな大事な時にトリオン切れなんて…！

その時だった

そんな俺を見た蓮井さんが口を開いた

『ねぇ…三雲くん、腕貸して』

「ぇ…」

意味がわからず腕を差し出した瞬間、緑色の線が腕に現れた

“トリガー臨時接続”

そんな声が聞こえてきたと同時に、戦闘体ができ上がった

「ぇ、いいんですか？」

『うん
流石にこの場で戦闘体着てないのは危なすぎる
それに…』

「それに？」

『ボーダーだから言うことを聞く人もいるんだよ』

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