【ワールドトリガー】『戦力外と言われましても。』 (ページ14)

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■"EP.12 ページ14

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今は、本部の技術者(エンジニア)たちが総出で原因を探ってるみたいだけど、そう簡単に分かるものでもないし、分かったところですぐに対策を練ることも難しい

ちなみに、警戒区域外に近界民が現れる事例が昨日から6件も報告されてるそうな。

非番の隊員が近くにいたから犠牲者などは出なかったみたいだけど、今この街はどこに近界民出現してもおかしくないらしい

へー、全然知らなかったよ

だから、昨日、本部の方に人が少なかったのか。

いつもなら、誰かかしらいるけど、昨日は馬鹿みたいに静かだった。

例えば、迅くんとかさ。

まぁ、近界民がどこに現れようが現れまいが私たちが今できることは戦って市民を守ることだし。

技術者でもない私たちが騒いだってどうにもならない事だってあるよね

そう思って、ぬれせんべいを一口かじった時だった、ゾクゾクと何か嫌な予感がした。

と、同時にバチッと聞き覚えのある音が上空でし、聞き飽きたサイレンがこの街に鳴り響いた

“緊急警報緊急警報
門(ゲート)が市街地に発生します
市民の皆様は、直ちに避難してください”

あのサイレンと共に、そんな放送が街中に響き渡る

と同時に、門から複数体の近界民が現れた

『げぇ…マジで言ってる？』

「見たこともない近界民がいるわ！」

ふと、藍が指を指した方向には、確かに上空に魚みたいなでっかい近界民が空を飛んでいた

と同時に、地響きみたいな物凄い音がしたこと思いきや、奥の方で煙があがった

「イルガー…珍しいな…」

隣にいた空閑くんがそう呟いた

イルガー？

あの上空に浮かんでいる近界民の事だろうか

聞いた事ないけど…何で…

まぁ、それは後で聞くとするか

本来の目的もまだ果たせてないし

恐らく本部に連絡はいってると思うけど、他の部隊を待ってる余裕もない

大体、空に浮かんでる奴はなんだ？

あのスケールにあの攻撃力

街一つ壊すことも余裕でできるだろう

仕方ない

ここで倒すか

「A、あいつは私に殺らせて」

『ん？』

そんな声が横から聞こえたこと思いきや、空中に浮かんでいる近界民を睨んでいる藍の姿があった

ふむ

こんな顔をしている藍は久しぶりに見たかもしれない

これは…何かあったな…

「僕も行く！」

「あなたまた出しゃばるつもり！？」

『……』

なるほど

分かったぞ

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