-瞬- (ページ7)

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三輪隊 2 ページ7

米屋「あ～負けた負けた！
しかも手加減されてたとかもー

さあ好きにしろ！
殺そうとしたんだ、殺されても文句は言えねー」

遊真「べつにいいよ、あんたじゃたぶんおれは殺せないし」

米屋「マジか！それはそれでショック！」

『…それショック受けてんの？
どーせ米屋のことだから勝負しよう、でしょ？』

米屋「そう！それが言いたかった！」

ため息を深くつく。
こいつはいつもこれだ。

遊真「ふむ、あんたはネイバー嫌いじゃないの？」

米屋「おれはネイバーの被害受けてねーもん
正直別に恨みとかはないね
けど、あっちの二人はネイバーに家壊されてるからそこそこ恨みはあるだろうし」

米屋「今飛んでった秀次なんかは
姉さんをネイバーに殺されてるから、一生ネイバーをゆるさねーだろーな」

遊真「…なるほどね
Aちゃんもネイバーを憎んでる？」

米屋「ぶっ…ちゃん付け…」

笑った米屋に一つ蹴りを入れてから遊真に向き直り、言う。

『…いや、憎んではいないよ
散々な目に遭ったけどね…
…私は
言葉が通じるから分かり合えないわけが無いって思ってる』

空閑「…！
Aちゃんはいいひとなんだね
散々な目って？何があったの？」

頭がズキリとしたのは気のせいでは無いだろう。表情には出さず、口を開こうとする。

米屋「おい、そこまででいいだろ」

遮ったのは米屋だった。
さっきからおちゃらけてる米屋が私のことを思って言ってくれてるのは正直嬉しい。

『…遊真、今はまだ話せない』

遊真「…そっか
嫌な思いさせてごめんなさい」

『…ううん、気にすることじゃないよ
私こそ話せなくてごめんね
本部戻んなくちゃ行けないから
…またね』

手を振り、出来る限りの笑顔を見せる。

米屋「じゃあな！
次は手加減なしでよろしく！」

暗い雰囲気を変えるように明るい声で言い、わたしの隣に並ぶ。

『…米屋、ありがと』

米屋「？！
…お前めずらしく素直だな」

『何言ってんの…
人がせっかく感謝したのに…』

わりーわりー！と言っている割には反省の色を感じない米屋が私の頭を軽くぽんぽん叩く。

なんだかんだで本当にいいヤツだ。