新しい恋始めませんか……(橙) (ページ26)

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望に教えてもらったお店、紹介やないと入れない小料理屋さんにAちゃんを誘うことに成功した

『こんなお店、初めて来ました……緊張しちゃいますね』

「俺もやで」

『え？』

「俺もここ初めてなんよ。望に教えてもらってん」

それを聞いて少しホッとしたんか、ふふって口元ゆるませてくれたAちゃん

かわええなぁ

仕草ひとつひとつがかわいいねんな

もう迷わへんよ

「ほな、おつかれさん」

『桐や……、照史くんもおつかれさまです』

コツンとグラスを合わせる

「いま"桐山さん"言おうとしたやろ」

『はい、危なかったです笑』

そう言って笑うAちゃん

今夜は、俺の気持ち伝えるって決めてんねん

迷いのない、俺の気持ちを

「あんな、ちょっと伝えたいことがあんねんけど」

『……………？』

お箸を持つ手を止めて、俺の顔を見てくれるAちゃん

『なにかあったんですか？』

「いや、そういうんやなくて………俺な、もう気付いてるかもわからんけど、

Aちゃんのことが好きやねん」

しっかりと、Aちゃんの目を見てつたえられた

なぁ、俺と同じ気持ちやって、自惚れてもええやんな…………