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４３……side桃 ページ43
遊園地を後にした俺たちは、駅近にあるダイニングバーへと移動した
「おつかれ」
『おつかれっす』
カンっとグラスの小気味良い音が重なる
先程の観覧車での出来事なんて、無かったかの様な空気が流れる
まだ、俺の想いは届いてへんのかな………
やっぱAさんには俺なんて年下のガキにしか見えへんのやろうか
沈黙のせいか、いつになくネガティブな思考がよぎってしまう
「小瀧」
名前を呼ばれて、Aさんの顔に視線を移すと
「今日はほんと、ありがとう。
私、久しぶりにすごく楽しかった。
あんなに、純粋に楽しめたのって、ほんと久しぶりだった」
なんや
違和感のある笑み浮かべて
「小瀧………」
なんやこれ
「ありがとう………」
いやや
まだコタエを出さんといてくれよ
お願いやから
「デート、これで最後にしよう」
キレイな顔して残酷なことを言う
お願いやから、そんなこと言わんといて
いややって
諦めるなんて………絶対無理や
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作者名：そら | 作成日時：2019年11月7日 22時
