前途多難な恋ごころ…(桃) (ページ15)

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１５……side you ページ15

小「今井さん？」

私の目の前に座る新人小瀧くん

『あぁ、ごめん。仕事の話だとは思わなくて』

小「え？それってどういう……」

『いや、ごめん。気にしないで。

えっと、よく動けてるよ。取引先でも小瀧くんのこと褒めてくれるとこ多いし』

小「まじっすか！よかったぁぁ」

私の返事を聞いた途端に、心底安堵した様な顔見ると……この子チャラそうに見えて実は真面目なのかもしれない

少なくとも仕事に関しては、だ

プライベートな部分は全く知らないのだけど、私には知る必要のないこと

でもこれから一緒に仕事をやる上で彼に対して少し意識が変わったのは、紛れもない事実だった

小「Aさん」

『………え？』

不意打ちに名前で呼ばれた

小「Aさんて読んでもいいっすか？社内のみんな、今井さんのこと名前で読んでんの羨ましいなぁって」

『……別に、構わないけど』

小「おっしゃ！あざっす」

いまこの瞬間から名前で呼ばれることになった。

ただそれだけのこと。