Judge myself２……(赤) (ページ39)

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生活安全課.３９…side you ページ39

今一度頷き合い、真っ暗な路地に入る。もちろん懐中電灯などは使わない。周囲から射し込むわずかな明かりと、あとは感覚でいくしかない。

　

ガラスの破片や砂利の乗ったコンクリートの地面を踏みながら、ゆっくり、ゆっくり進んでいく。

音をさせないよう、一歩一歩足を運ぶのは、思ったより神経を使う作業だった。

対する神山さんは、さすがSATの現役隊員だけのことはあり、軽やかな足運びで進んでいく。

やがて暗闇に目が慣れてきた。

区役所通りを横断し、だが広い通りは避け、できるだけ狭いところを選んで進んだ。

一つ、角を曲がる。あと、もう一つ曲がろうとしたときだ。

軽い破裂音が続いた。銃声？

「すぐそこのようやな」

神山さんの背中が緊張に走るも、音の先である空きビルへと足を運ぶ。

幸いにもすぐ先の一階での出来事のようで、安易に辿り着くことができた。

柱に身を潜め、様子を伺う。

「もう一度言うで。俺を西尾んとこに連れてけや」

続いて聞こえた声は、なんと重岡さんの声だった。

良かった！無事だった！

彼はすぐそこにいるのだ。

やがて、二人がビルから出てしまう。

　

「倉田さんはここで、」

『私も行きます』

先回りして言うと、神山さんは「あ……はい」と、気まずそうに頷いた。