Judge myself２……(赤) (ページ36)

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生活安全課.３６…side you ページ36

本当はそうするのが当然であると分かっている。自分だって本当は、自らの命を投げ打って、現場に入らなければならない。それは分かっている。

でも………こわい。戦闘要員ではないこの私には、何ができるのか、分からない。

神山さんを目の前にして思う。本当に強い人。

そしてその強さを、少しでも自分に分けてほしいと思う。

「倉田さん」

神山さんは鉄橋向こう、暗い、歌舞伎町の上空を目に向けた。

「俺は、重岡を助けたい……ただそれだけです。

アイツが誰よりも強いのは分かっとる。せやけど、今頃犯人グループの中に一人でおるかと思うと……

なんですぐにでも助けに行かんのか、俺には上の人たちの理解ができひん」

私は、いつのまにか止めていた息を大きく吐き出した。

『………分かりました。私も一緒に行きます』

神山さんは途端に目を見開き、口をぽかんとさせ、激しくかぶりを振った。

「そ、そんなこと、横山主任が許しませんよ」

『ですね……なので黙っていきます』

一体何をしているのか、主任はいま留守だし……

「いや、そういう問題や……」

『いいえ。そういう問題なんですよ、神山さん』

不思議と微笑むことができた。