Judge myself２……(赤) (ページ17)

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SAT.１７ページ17

代表するように、流星が俺に目を合わせる。

「それ、たとえば、どんな警備ですか」

妙に真剣な声色だった。

「たとえばって……私服で、MとかP持って」

また妙な間が生じる。

５人の間には、俺には受信できんような信号のようなものが飛び交っているように感じられてならない。

「………なんやねん、急に黙って」

仕事面でいえば、飛び抜けてできる連中や。酒の席でその手の話題を出したところで、シラけるタマでもないと思っとったが。

５人の内のひとり、平山が口を開く。

「…………いよいよ、俺らの出番ってわけか」

「別に、私服警備ったって、そんなに緊張するほどのこっちゃないで。俺も前にやったことあんねんけど、どうってことなかったで」

スッと、流星が背筋を伸ばす。

「………それは、その警備のときに、何も起こらんかったからっすよ」

「まぁ、そりゃそうやけど。起こらんことに越したことないやろ」

流星がふいに腰に手をやる。スマホが震えているようだった。

「すんません」と断りを入れてから、足を片方浮かせて取り出す。

流星が通話し始めたと同時に、のこりの４人の場の空気も、元に戻っていった。