Judge myself２……(赤) (ページ21)

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SAT.２１ページ21

俺は東口交番裏のタクシー乗り場で、ぼんやりと晴れ渡った空を眺めていた。

Aはいまごろ"西尾捜索"の真っ只中なんやろな

何としてでも俺があいつの尻尾を掴みたいねんけど

「少し、遅れとるみたいですね」

「………せやな」

流星の声にハッと意識が戻り、深呼吸をして邪念を振り払う。あかん。いまはこっちに集中せな。

「………班長きました」

流星の視線の先に目をやる。

ロータリーの入口、新宿署の制服警官たちが合流地点のカラーコーンをどけ、三台の黒塗りのセダンを中へと導き入れる。その内の一人が手を上げる。制圧一班の小瀧が手を上げて返す。

俺は無線の送信スイッチを押した。

「こちらＡ班重岡。マル対車両、現着確認しました。」

《小隊長了解》

一班の５人に目配せし、車道に出る。制圧二班は直ちに演説の行われている広場での道の安全確認に向かった。

三台のうち、先導役を努めた一台はロータリー入口付近に停車した。後続の二台はそのまま真っ直ぐ、俺たちの立っている場所まできて一時停止をした。代表して俺が運転席を覗く。