薬局 - J.K ページ15
今年もまたこの季節がやってきた。
鬱々とした気分の中、毎年お世話になっている薬局へと足を運ぶ。
見慣れた店内だが、商品の配置が大きく変わっていることに気付いた。
一刻もはやく花粉の薬を手に入れなければ。
足早に市販薬のコーナーを探し歩く。
が、数十分探してもいつも使っている薬は見当たらなかった。
仕方がないので店員の方に聞こうと思い、辺りを見渡すと、すらっと背の高い男の人が見えた。
薬局には似合わないくらいの綺麗な顔立ちで、思わず見惚れてしまう。
『あ、あの、すみません、紫と青？のパッケージの花粉の薬を探してるんですけど……』
「あー、そちらですとうちではもう取り扱っていなくて…。申し訳ありません」
『あ、そうなんですね、すみません、ありがとうございます。』
うわーまじか。あの薬でなんとか毎年乗り切ってきたのに…
近くに他の薬局もないし、他の薬買って様子みるか、、。
うーーんと眉間に皺を寄せて薬を選んでいると、
「これ、いいですよ」
そう言って後ろから手が伸びてくる。
声の方に顔を向けた。
いや、その、、
なんというか、
ち、
近い。
『へ？』
動揺が隠しきれず、なんとも間抜けな声が出てしまった。
「僕も同じ薬使ってたんですけど、どこ探してもなくて。代わりにこれ使い始めたんですよ。」
「よかったら」と言って薬を差し出すその顔は余裕たっぷりで。
変な人だと思った。
「あ、ありがとうございます。」
薬を受け取り、逃げるようにレジへ向かって店を出た。
この動機は一体何なのか。
きっと、花粉のせいで、頭が働かなくなっているんだ。
こんな、ふわふわした気持ちは、きっと、違う。
手に持っているレジ袋の中身を見て、また動悸が激しくなった。
はやく家に帰って薬を飲もう。
駆け足で家路を急いだ。
「なんや、あのこ」
「またこーへんかな」
口元を抑えながらそう呟く彼は、彼女が走り去った方をずっと眺めていた。
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さき - 芸人さんの言葉遣い操るのうますぎです…最高です！！！これからも楽しみにしています！！！ (2023年1月23日 15時) (
レス) @page29 id: 5ea285ba75 (このIDを非表示/違反報告)
伊入(プロフ) - はじめてコメント失礼します、リクエストなのですが、堂前さんととにかくイチャイチャするお話しがみたいです、よろしくお願いします！！ (2022年1月21日 20時) (レス) id: 6a2f245552 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 初めまして！九条さんと辻さんにかわいがられて、後輩芸人の主が恥ずかしくなっちゃう話がみたいです！ (2022年1月18日 10時) (レス) id: fbaaa02cac (このIDを非表示/違反報告)
hhhhhhhhac(プロフ) - 堂前さんの嫉妬みたいな感じのお話みたいです！いつも見させていただいています！ (2022年1月8日 19時) (レス) @page20 id: 62779a0b72 (このIDを非表示/違反報告)
なお - いつもお話楽しませてもらってます！夜遅くにベロベロに酔った川西さんにめちゃめちゃかわいがられるお話読みたいです🥺 (2022年1月8日 18時) (レス) id: 5a42cc6d8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかき | 作成日時：2021年8月10日 20時
