目覚め�� ページ2
「______首領、今回の任務の報告を。
目的であった組織の壊滅
及び情報の入手は滞り無く完了し、
怪我人が数名、死人は出なかったの事」
片眼鏡をかけた白髪の男______広津柳浪は、
目の前で幼女の着替えをせがんでいる人物へと云った。
「エリスちゃーん、次これ着よう！」
「い・や・よ」
ぷいと｢エリスちゃん｣と呼ばれた幼女は顔を逸らすと、
洋服を持った人物は残念そうに肩を落とした。
そんな光景を目の当たりにしながらも、
広津は表情を変えずにその人物からの言葉を待つ。
幼女の着替えを諦めたのか、
広津が待つ人物は項垂れながら席へと座った。
「広津さん、後で美味しいケーキを買ってきてくれるかい？」
「……承知しました」
「嗚呼、そうそう、任務の報告だったね」
そう思い出したかのように云い、
先程の幼女に見せる顔とは一変させる。
その顔は、
顔には出さずとも、広津の背中には緊張が走る。
「…死人が出なかったのは何よりだよ。
でも、一つ気になる事がある」
森はそう云って、広津をじっと見た。
「…確かに、
この任務には広津さん率いる黒蜥蜴も同行していた。
だがこの任務の責任者は、
______中也君ではないのかね？」
中也君こと中原中也は組織の五大幹部の一人。
今回の任務は、中原が担当していたのだ。
普通ならばその中原が報告に来ると思っていた森は、
この場に広津が居ることに疑問に思ったのだろう。
「…私は彼に頼まれて此処に」
「ほう、それは如何してだい？」
「
広津がそう云うと、森は目を細める。
「…嗚呼、彼女ね」
そして森は視線を一枚の紙に移す。
それは、今回の任務の報告書であった。
「______
敵に撃たれて重症だったが、
その場に居た或る異能力者により命を繋いだ。
そう報告書には書かれてあるが、
何か問題でもあるのかね？」
「…篠原Aについては仰る通り。
然し、その回復異能には代償があったのです」
______彼らにとって、とても辛いだろう代償が。
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花蓮(プロフ) - ｢戀蝶｣から愛読させて貰っています！文ストの小説の中で一番好きです!!!!更新頑張って下さい！これからも応援しています！ (2019年1月2日 16時) (
レス) id: ca285a2166 (このIDを非表示/違反報告)
林檎@諸事情につき低浮上(プロフ) - つ、続きをどうか... (2018年7月21日 23時) (レス) id: 4706140a44 (このIDを非表示/違反報告)
花翠(プロフ) - くるみさん» コメントありがとうございます。オチについてはもう既に決まっています。どうなるのか此処で云うことは出来ませんが、最後まで読んで頂けると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します！ (2018年5月27日 17時) (レス) id: 30d88a45be (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - 銀ちゃんの辛さもすごくわかります。立原の恋も応援したいですが中也の恋も応援したいです！でも私は中也おしなので中也オチでおねがいしますね！！（もちろん立原もおしキャラですけどね！！） (2018年5月23日 6時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
花翠(プロフ) - shinox2さん» コメントありがとうございます。立原くんの活躍する小説が少ないなと思ったこともあり、メインのうちの一人とさせて頂きました。ご期待に添えるように頑張ります！ (2018年5月22日 0時) (レス) id: 30d88a45be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花翠 | 作成日時：2018年5月21日 12時
