1話 ページ2
「ただいま!!」
帰れるのはいつだって普通の良い子は寝てる時間。
それでも疲れて重たい足を引きずりながら家に帰れば、ベッドから身を起こし私を待っててくれた優しいママが迎えてくれる。
「おかえりなさい、今日もお疲れさまA」
その一言で私の疲れなんて何処か遠くへ吹っ飛んでしまう。
「あのね!今日はパンとチーズを1つ多くもらったの!!それから、明日はいつもより早く帰れそうなんだ!!
今日たくさんお仕事したから明日は少し楽になるって!帰ったら一緒にお絵描きしようね!!!
あとね、あとね……」
いつもより多く報酬を貰ったのが嬉しくて
いつに増して饒舌な私を、飽きる素振りも見せず静かに微笑んで聞いていてくれる。
「そうなの、じゃあ明日がとっても楽しみね!帰ったら残りのお肉と野菜を使ってシチューでも作りましょう!」
「ホントに!?やったー!久々にお肉のご飯だ!!」
貧乏な私の家では肉はとても貴重な食材、いつも食べるのは野菜の欠片が入った塩味の寂しいスープと少しのパン
「今日も沢山ママの為に頑張ってくれてありがとね。
疲れているしょう?もう、おやすみしなさいな」
「うん、そうするー」
私と同年代の子供は多くが学校に行っている。
ママはその事を気にしてくれているけれど、私は学校に行きたいなんて思った事は1度も無い
それに平気で石を投げる幼稚な動物達と一緒の檻で過ごすなんて、一体学校で何を学んでいるのやら……考えるだけで嫌になる。
自分が脚の悪いママの脚になってあげたい、大好きなママに美味しいご飯をたくさん食べさせて元気にしてあげたい、少しでも楽にさせてあげたい。
その思いで働ける。
ハープの様に綺麗な歌でゆっくりと眠りに落ちる
「おやすみなさい」
大丈夫、明日も頑張れる。
ラッキーカラー
あずきいろ
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Yuria(プロフ) - 猫夜桜((シラキさん» お返事遅くなり申し訳ございません。ありがとうごさいます、気をつけます...^^; (2019年7月15日 1時) (レス) id: 134a6b2858 (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ(プロフ) - 作者さんも風邪には気をつけてくださいね((唐突← (2019年3月22日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuria | 作成日時:2018年12月9日 2時