氷と雷が描くイナイレ界part3 (ページ7)

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サプライズ……… ページ7

次のサプライズ…

いろいろやったけど、いろいろ失敗…

結論は、聖良はサプライズなど向いていないのだ。

人と付き合うことを避けていたため、全く知識がないのだ。

聖良はそっと、花火の入った袋を出した。

リト「おっ、セイラ戻ってきたな」

自分の名を呼ばれたのかと思ってパッと振り返るが、リト達が見ていたのは聖羅を姫抱きしている黒髪の人だった。

聖羅はその人の腕の中で目を閉じて眠っている。

リト「おいおい、あんま俺の親友にムリさせんなよ」

「気を失ってるだけだ。言っとくが俺のせいではない」

「はいはい」と曖昧にあしらうリトが上着を掛けられた聖羅を受け取り、パラソルの下に置かれているビーチベッドに下ろす。

ついでのようにぬぅっと現れたロメオが「お姫～？」と聖羅の顔をペチペチ叩く。

……何ともカオスな光景である。

リト「ちょっと、浮浪者風情がセイラに触んないでくれる？」

ロメオ「そーカリカリすんなってばよ。ハゲんぜ？」

リト「お前だから警戒するんだよ。チトセさんから聞いたぜ。昨日またセイラの事襲おうとしたらしいじゃん」(リトはチトセの事をずっと女だと信じて疑わない人)

ロメオ「そりゃあ否定はしねぇ。俺氏は単に欲に忠実なだけ、サッ」

リト「スラムのガキか。……いやそうだったわ」

聖羅「……ん」

茶髪の人が「あ、セイラちゃん起きた」と声を上げる。

リト「いや起きんの早くね？ポ◯モンで言ったら眠り最速起きだわ、ねむカゴ戦法並みじゃん」

カヤ「リトるんはポケ○ン廃人かなんか？」

ロメオ「お姫～、青ウサギがリンゴ切ったけど食う？」

聖羅「んー……」

寝ぼけている聖羅が眼前に差し出されたウサギリンゴを口に入れる。

リト「こうなっとセイラ何でも口に入れるんだよな。事実上餌付けできるから俺ら成人組は楽しいけど」

チトセ「赤ちゃんかこいつは……」

ロメオ「ホレ、青ウサギもやってみ？」

面白半分で持ってきた他のお菓子をやるロメオが、リンゴの載った皿を聖良に手渡す。

……それ、僕が剥いたリンゴなんだけどね。

ロメオ「美味いかー？ジュリエッタぁ？」

聖羅「甘い……」

ロメオ「ひゃははっ、だろうなァ！」

聖良「…………」

何となく珍しい姿に、聖良も手元のリンゴを聖羅の口元に持っていく。