DIOと僕の非日常二次創作 (ページ16)

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１２.代わりページ16

DIO様の部屋の前に来た。
僕の頭の中はぐるぐるしているんだ。
DIO様は僕に綺麗な格好をさせたいからなのか、それとも、ジョナサンを・・。
僕は前者を選びたかった。

「ジョナサン、なぜ入ってこない？」
DIO様がドア越しに話しかけてきた。
現実は甘くない。答えは後者だった。
「今、入ります。」
声が震えていた。

ドアを開けると、DIO様がイスに座り両手を広げて〝ジョナサン”を歓迎していた。
「DIO・・様・・・。」
「ジョナサン、ここに来い。お前の好きなチョコレートを用意しているぞ。さぁたんと食べるがいい。」
DIO様の横にある机の上には皿に盛られた小さなチョコレートがあった。
そこまで好きじゃないチョコレートを一掴みして、一気に頬張る。
「んむ、んっ、・・・DIO様！おいしいです！」
「・・DIO様？何故そんなに畏まるんだ？昔のようにディオと呼んでくれ。」
僕はDIO様の昔なんて知らない。どんなイントネーションで言えばわからない。
「あ、ディ、ディオ。」
「そうだ！お前の声でまたこの名を呼ばれる日が来るとは・・。嬉しいぞジョジョォ！」
「ディオが嬉しいなら、僕もっ・・嬉しいよ・・・。」
DIO様は僕を抱き上げてひざに乗せ、大きい手で僕の頭を撫でた。
僕の頭を撫でているならとても嬉しいけど、DIO様が撫でているのはジョナサンだ。
「ほら、口を開けろ。あーん、だ、食べさせてやる。」
好きじゃないチョコをDIO様が食べさせてくれる。嬉しいけど、僕はジョナサンだって思うと、全然美味しくない。嫌いになってくる。
「美味しいよ、ディオ！」
DIO様の望むジョナサンを演じ続ければ、DIO様は、僕を愛してくれるのだろうか。
でも、いい事を思いついた。
「ジョナサン、後で・・。」
「ねぇディオ、ジョジョって呼んでくれないの？」
上目遣いでDIO様に話しかける。
僕は友達・・・はいないけど、小さいころはジョジョって呼ばれていた。ジョナサンもジョジョって呼ばれているみたいだし、DIO様がジョジョと言えばジョナサンだけじゃなくて、僕も呼んでいることになる。
「呼んでやるさ、ジョジョ。」
今は、これで我慢しよう。

DIO様はいつか、僕を、助廃序鳴を、愛してくれるのだろうか。