battle50 ページ3
*ひとらんらん side*
正直、銃型のブキの扱いが苦手な自覚がある。
なので、なるべく銃っぽいブキを避けて探しているのだが……一つ、気になる物があった。
「パブロかぁ……面白いもんに目ぇつけたな」
突然背後から声をかけられ、ビクッと振り向く。
ひ「オ、オスマンか……。驚かさないでくれ……」
オ「ごめんごめん。……なんか、喋り方変わった?」
ひ「あ、ああ……。形からにはなるが、気持ちも変えられるかもしれないと思ってな」
オ「そっか……努力してるんやね。それで、パブロが気になってるん?」
ひ「ああ。銃タイプのブキはどうも苦手でな……。少し、興味がある」
オ「ふむふむ……。ひとらんが使うなら、ヒューの方が向いてると思うめう〜」
「よいしょ」とパブロ・ヒューを手に取るオスマン。
オスマンもかなり口調変わったんじゃないか……?と思ったが、口には出さないでおいた。
気を許した相手には、こういう感じなのだろう。
ひ「なぜヒューの方が良いんだ?」
自分の中で話を切り替えるため、尋ねてみる。
オ「ひとらんの戦い方的に、護りながら突っ込むのが合ってるかなと思ってさ。こっちのスペシャルはバリアやから、ひとらんを活かしやすいかな〜って」
自分でもわかっていない自分の在り方を、彼は示してくれる。
キズを負っても、根底の強さは変わっていないんだな……。
ひ「……あんたがそう言うなら、そうする」
オ「……即決でびっくり。意見に流されてる……っていうより、判断力が上がったんかな」
そこまできて、手持ちが無い事を思い出す。
どうしたものかと悩んでいると、察したようにオスマンが笑った。
オ「初ブキって事やし、俺が買ってあげるめう〜」
ひ「だ、だが……」
オ「大丈夫やって。ゾムたちもそんな感じやし」
見ると、新ブキを手にしたロボロがゾムと共に店を出ていくところだった。
ひ「……わかった。ただし、必ず返す」
オ「うーん……お金より価値あるもんがええなぁ」
ひ「え……?」
意表を突かれてポカンとする俺の胸にトン、と人差し指を当て、オスマンはにっこりと微笑んでこう告げた。
オ「───君の“強さ”。それを見せてほしい」
理解するのに数秒かかったが、確かに伝わった。
ひ「……わかった。強くなって、金を得られたら返そう」
オ「ふふっ、律儀やなぁ。……期待しとるで、ひとらん」
オスマンから手渡されたパブロ・ヒューを、俺は強く握り締めた。
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空文 加菜(プロフ) - ゆきさん» 悩むんですよねぇ彼の口調…。結局途中で変えるという(笑) (2018年8月14日 4時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - まってwwひとらんの口調に笑わせられるww (2018年8月14日 0時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
空文 加菜(プロフ) - 兎危@緑君は天使です。これ絶対←さん» うわぁ…妄想がはかどr(( (2018年8月8日 22時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@緑君は天使です。これ絶対← - 空文 加菜さん» ですね...w筋肉凄い(こなみ)らしいですよ。知りませんけど() (2018年8月8日 22時) (レス) id: 83b7e38493 (このIDを非表示/違反報告)
空文 加菜(プロフ) - 兎危@緑君は天使です。これ絶対←さん» そうなんですか(笑) 結構厳しいお人になっておりますね…w (2018年8月8日 17時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
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