♯4 ページ9
貴「ごめん…強くなれなくて、賢くなれなくて、ごめん…ごめん、なさい…」
何を言っているのだろうか。
Aさんは十分強くて、賢くて、密かに憧れてて。
俺の方が弱くて、馬鹿で、駄目な奴なのに。
先輩が悲しんでる時、傷ついている時、何にも出来なくて。
貴「皆の、所…帰りたい…でも…私は…っ」
泣きながら、俺の服を掴む先輩…いやAさんは、やっぱり俺より年下なんだと教えてくれる。
俺は後輩ぶって、Aさんに頼りっぱなしだった。
俺は本当は、彼女の先輩でなければならないのに。
貴「いきなり居なくなったりして、なのに、帰ったって…神は、待ってるって、言ってくれたけど…でも…」
彼女を、導いてあげないといけないのに。
貴「私には無理だったんだよ…私は、皆と、ショッピ君と一緒に居るに、相応しくないっ…！」
ショ「それは違う！」
彼女の間違いを、正してあげないといけなかったのに。
今まで、何にも出来なかった。
ショ「相応しいとか相応しくないとか、そんなん関係ない。決めるのは彼等であり、俺です。俺や、先輩方は、強いからとか、賢いからとか、そんな事で一緒に居る人を決めるんじゃない。ただAさんと、一緒に居りたいから居るんです。一緒に居ってほしいから、ずっと待ってるんです。今日まで、ずっと。」
貴「ｯ…ごめ、なさい…居なくなって、ごめんなさいっ…！」
ショ「…もう、良いんすよ。だから、帰ってきてください。」
貴女が俺に振り向かなくても、貴女が幸せなら、俺はそれだけで幸せですから。
貴「…わた、しも…ショッピ君の事が、好きです…」
ショ「ｯ」
それだけ、の筈…だったのに、な。
…いっつもAさんは、俺の決心を揺らがせる。
ショ「…自惚れても、良いんすよね？」
貴「…うん。」
嘘がない。分かってます。
それでも、信じられない事ってあるんです。
ショ「Aさん。」
貴「…よ、呼び捨て…で…」
ショ「…A。」
貴「っ…は、い。」
ショ「…俺は…俺が、
貴女の隣を独り占めして良いですか?」
＊
＊
Aside
その言葉が嬉しくて、泣きながら笑ってしまう。
貴「…はい。私の隣は、ショッピ君じゃないと、駄目なんです。」
私には、導いてくれる人が必要みたいです。
ショッピ君みたいに。
貴方が居ないと、真っ直ぐ歩けないみたい。
唇に柔らかい感触を感じて、私は目を閉じた。
私の彼氏は、薄紫色の外資系。
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あまだぬき - 生まれて初めて小説で号泣しました…（；ω；）一番大好きです！！ずっと応援します！！（因みに１日で全部読みました←） (2019年6月9日 20時) (
レス) id: 38006c9f1d (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ソフィアさん» 私も好きです。(唐突返し←) (2019年5月19日 2時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 好きです。(唐突) (2019年5月19日 1時) (レス) id: 9f5b306141 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - trapさん» また暫くしたら初めから読みたいと思います！まだまだ読みたいなと思い続と書かれているのを見る度ガッツポーズでした！ (2019年5月14日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - すみれいんさん» こんなくそ長い小説をここまで読んで頂きありがとうございました！お仕事中も脳内を支配できたならこちらとしても嬉しい限りです( ＾∀＾) (2019年5月12日 13時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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