♯2 ページ29
会議の内容は一週間後戦争する、と言うもの。
かなりいきなりの事だったが、一年も物資調達させたんはこの為かと心中納得する。
各々の担当場所は前とほぼ同じで、俺は援護班。
別名遠距離班になった。
森から射殺する役。
それくらいしか、俺には出来ない。
解散と言われ散っていく中、俺は一人会議室に残った。
そういや、ゾム来てなかったな。
ロボロも。
珍しい事もあるんやな。
兄「…？桜…？」
頬に飛んできたのは、見慣れた桃色。
Aが初めてここに来たときも、咲いてた気がすんな。
あんま覚えてないけど。
机に置かれた冷めきった珈琲の上にその桜を落とす。
一人でこうやってのんびりすんも、たまにはええかもな。
＊
＊
戦争当日。
茂みに身を潜めて、敵を狙う。
まぁ主に前線部隊、コネシマとシャオロンがガバった奴のカバーなんやけど、あいつら見ん間に完全に真面目キャラになっとって、ほぼ俺の出番なし。
なんか、それはそれで悲しいな。
昔は、あいつらみたいに前線に出て戦っとったんやけどな。
俺は、剣で人を殺せなくなった。
かなり前やけど、俺は普通に剣で人を殺しとった。
自分で言うんもなんやけど、そこそこ強かったと思う。
ゾムと戦えるくらいには。
ある日、予期せぬ事態が国を襲った。
奇襲を掛けられた。それも真夜中。
たまたま俺は任務から帰ってきとって起きとったから、直ぐに全員に知らせて自分も敵を探した。
でも既に、何人かがやられていた。
寝起きで頭が回ってないコネシマと、寝不足のトントン、近接はあんま得意やない大先生、シャオロンも後ろから攻撃されて腕に傷を負っていた。
その光景を見た瞬間、俺の中で何かが切れた。
気付いたら怒りに任せて剣を振るっていた。
歯止めが、効かなくなっていた。
多分あのまま誰も止めなかったら、その攻撃した男は原型留めんくらいグチャグチャになってたんやろうな。
でも、止めてくれた。
自分を犠牲にして。
剣を振り落とした先に居たのは―――軍曹だった。
腕に深く、傷を付けていた。
俺が。仲間である軍曹を傷つけた。
この時から俺は剣を握ると震えて、誰も殺せなくなった。
そんな俺に気を使ってか、グルッペンは俺に銃しか使わせなくなった。
ｶﾞﾁｬﾘ
余計なことを考えてたせいで油断していたのだろう。
後頭部に固い何かを押し付けられる。
…俺もここまでなんかな。
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あまだぬき - 生まれて初めて小説で号泣しました…（；ω；）一番大好きです！！ずっと応援します！！（因みに１日で全部読みました←） (2019年6月9日 20時) (
レス) id: 38006c9f1d (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ソフィアさん» 私も好きです。(唐突返し←) (2019年5月19日 2時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 好きです。(唐突) (2019年5月19日 1時) (レス) id: 9f5b306141 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - trapさん» また暫くしたら初めから読みたいと思います！まだまだ読みたいなと思い続と書かれているのを見る度ガッツポーズでした！ (2019年5月14日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - すみれいんさん» こんなくそ長い小説をここまで読んで頂きありがとうございました！お仕事中も脳内を支配できたならこちらとしても嬉しい限りです( ＾∀＾) (2019年5月12日 13時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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